[09方-ポ-33] 卓球競技のサービス時におけるラケットヘッドスピードとボール回転数の関連性
これまでの研究で、パワーボールを用いた手部及び前腕部のトレーニングが、卓球選手の下回転サービス時におけるラケットヘッドスピードとボール回転数を増加させ、サービス時のボールに強い回転をかける技能を向上させるために有効であることを示している。しかし、トレーニングがラケットヘッドスピードとボール回転数との関係にどのような影響を与えたのかは明らかにされていない。そこで本研究では、卓球選手のサービス時におけるラケットヘッドスピードとボール回転数との関係、及びパワーボールを用いたトレーニング実施による双方の関連性を明らかにすることを目的とする。実験は、男子大学生卓球選手をトレーニング群10名、非トレーニング群10名に群分けし、トレーニング群はパワーボールを用いた手部及び前腕部のトレーニングを週4回×6週間実施した。両群における下回転サービス時のラケットヘッドスピードとボール回転数を隔週で4回測定(1回目はトレーニング開始前に測定)したデータを使用し、ラケットヘッドスピードとボール回転数の相関係数を求めた。
その結果、トレーニング群において、トレーニング後の1回目から4回目の測定値で正の相関がみられ、1回目から測定回数を増すごとに正の相関が強まる傾向がみられた。以上より、パワーボールを用いたトレーニングを行うことで、下回転サービス時におけるラケットヘッドスピードが大きくなり、ボールの回転数を増加させる技能を向上させることに加え、ボール回転数を大きくする要因としてラケットヘッドスピードの貢献度が高くなる傾向にあることが示唆された。
その結果、トレーニング群において、トレーニング後の1回目から4回目の測定値で正の相関がみられ、1回目から測定回数を増すごとに正の相関が強まる傾向がみられた。以上より、パワーボールを用いたトレーニングを行うことで、下回転サービス時におけるラケットヘッドスピードが大きくなり、ボールの回転数を増加させる技能を向上させることに加え、ボール回転数を大きくする要因としてラケットヘッドスピードの貢献度が高くなる傾向にあることが示唆された。