[07発-ポ-14] 幼児における遠隔運動遊びと自由遊びの身体活動量について
【背景及び目的】COVID-19の影響により、幼児の歩数は平常時の2割から6割程度減少した(鈴木ら,2021)。子ども時代の身体活動が、大人になってからの健康状態に関連することをふまえると、より多くの身体活動ができる支援策の構築が急務である。自由遊びを中心とした身体活動の重要性も認識しつつ、発達の特性に応じた多様な動きが経験できる支援として、大人の介入が有効である可能性は捨てきれない。また幼児によっては、自由遊びで良好な身体活動量を確保できていない可能性もあり、一斉指導による運動遊びの提供も意義深い可能性がある。そこで本研究では、多様な動きの獲得と身体活動量を担保するための支援策を構築することを念頭に、遠隔運動遊びを実施し、身体活動量を調査した。
【方法】S県Mの公立幼稚園に通う幼児35名(男児17名4.9±0.4歳、女児18名5.3±0.4歳)を対象に、専門家によるオンライン遠隔運動遊びを実施した。調査はライフコーダ GS4秒版を用い、遠隔運動遊び(室内)と自由遊び(屋外)の身体活動量を調査し、歩数を身体活動量の代表値として採用した。解析は対応のあるt検定を用い、性別に歩数の平均値の差を検定した。さらに、自由遊び時の歩数の中央値をもとに、50%(高群)と下位 50%(低群)に群分けし、それぞれの遠隔運動遊び時の身体活動量を検討した。
【結果】男児および女児ともに、遠隔運動遊び時と自由遊び時の歩数に有意な差は確認されなかった。自由遊び時の身体活動低群における遠隔運動遊び時の歩数は、男児8名中8名(100%)、女児9名中6名(66.7%)が、自由遊び時よりも遠隔運動遊び時の歩数が多い値を示した。
【結論】専門家による室内での遠隔運動遊びは、屋外での自由遊びと同様の身体活動量を担保でき、自由遊び時に身体活動量が低い幼児をアクティブにできる可能性がある。
※本研究は2020年度順天堂大学スポーツ健康科学部学内共同研究助成を受けて行われた。
【方法】S県Mの公立幼稚園に通う幼児35名(男児17名4.9±0.4歳、女児18名5.3±0.4歳)を対象に、専門家によるオンライン遠隔運動遊びを実施した。調査はライフコーダ GS4秒版を用い、遠隔運動遊び(室内)と自由遊び(屋外)の身体活動量を調査し、歩数を身体活動量の代表値として採用した。解析は対応のあるt検定を用い、性別に歩数の平均値の差を検定した。さらに、自由遊び時の歩数の中央値をもとに、50%(高群)と下位 50%(低群)に群分けし、それぞれの遠隔運動遊び時の身体活動量を検討した。
【結果】男児および女児ともに、遠隔運動遊び時と自由遊び時の歩数に有意な差は確認されなかった。自由遊び時の身体活動低群における遠隔運動遊び時の歩数は、男児8名中8名(100%)、女児9名中6名(66.7%)が、自由遊び時よりも遠隔運動遊び時の歩数が多い値を示した。
【結論】専門家による室内での遠隔運動遊びは、屋外での自由遊びと同様の身体活動量を担保でき、自由遊び時に身体活動量が低い幼児をアクティブにできる可能性がある。
※本研究は2020年度順天堂大学スポーツ健康科学部学内共同研究助成を受けて行われた。