The 73rd Conference of the Japan Society of Physical Education, Health and Sports Sciences

Presentation information

Theme Symposium

健康福祉研究部会 » 【課題C】運動不足(不活動)に伴う心身機能の低下をいかに予防するか

Translation between theory and practice (instruction, management) to prevent mental and physical hypofunction

Thu. Aug 31, 2023 2:40 PM - 4:40 PM RY301 (良心館3階RY301番教室)

Chair: Misato Sugaya, Ai Tanaka
Designated Debater: Takeshi Otsuki

[健康福祉-SC-2] PAIREM as a checklist for bridging a gap between lab and real-world settings

*Ryosuke Shigematsu1 (1. School of Health and Sport Sciences, Chukyo University)

<演者略歴>
学歴:大阪教育大学、大阪教育大学大学院(修士)、筑波大学大学院(修士、博士)
職歴:筑波大学体育科学系、長寿科学振興財団、三重大学、中京大学(現在)
実験室レベルの研究知見を社会に還元しようとしても、うまくいかないことが多い。その理由は、手法が実験と社会還元とではまったく異なるためである。本発表では社会還元の手法を紹介し、実験室と社会を結ぶ橋渡しの参考にしてもらうことを目的とする。
 社会還元の手法は海外を中心に多く考案されており、その代表格はGlasgowらが1999年に発表したRE-AIM(リエイム)という枠組みであろう。筆者はRE-AIMを参考にして、本邦の保健事業の実情に合わせたPAIREM(ペアレム)を作成した(重松ら: 運動疫学研究, 2016)。PAIREMは6局面からなっている。すなわち、ターゲット集団や健康目標を事前に計画し(Plan)、他組織と協働して(Adoption)、還元内容を周知する(Implementation)。その結果として、ターゲット集団に届けられたか(Reach)、効果はあったか(Efficacy/ Effectiveness)、継続できているか(Maintenance)を確認する。局面名は漠然としているが、具体的なチェック項目がそれぞれ設定されている。このPAIREMがあると、社会還元プロセスを事前に計画できるだけでなく、進捗状況を確認できるので途中で修正できるというメリットがある。
 発表では筆者が長年普及させているスクエアステップという運動プログラムの社会還元をPAIREMで評価する例も紹介する。