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[生涯スポーツ-C-09] 身心一体科学に基づく体軸制御調律運動(生)
人生100年時代の国民の運動習慣形成・維持を支える理論と実践
身心一体科学とは、本来一体設計で育った自分の身心でありながら、動作原理が分からず分離しがちな自分の身体と心を、多細胞生物の細胞の適応生存理論(①メカニカルストレス応答、②活動依存性)と、脊椎動物原型の臥位で自分で自分の身体に意識的に働きかける体軸制御調律運動の実践による自己の変化を言語化し、働きかけに応答できる自己を体感し発見し理解する科学である。人とはどのような存在か、どう生きればよいか。その答えを、地球上に創発した生命の適応応答の単位である多細胞動物の細胞の生存原理に求めて、立位を常態として生きる人への実践的対処法として解を提供する。細胞は人の目では見えない。先端的科学技術・顕微鏡のタイムラプス可視化で得た知見を教育に還元することは本書の目的の一つである。細胞も、人と同様に基盤(床)に自ら支点と重心を生み出し力学応答して生きている。その細胞の生存原理と、自分と細胞との間の「入れ子」関係を、身心の一体化に適用すると、①通常意識に上らない姿位(立位・座位・臥位など)の意味、②自分の身体と認知との関係、③自己の理解と出力依存性の意味の理解のための「随意筋」の存在、④身心への入力(触覚)・出力(体幹、及び末梢筋群との関係)連関、⑤身心連携の神経回路の構築(体幹調律運動も通常の学習プロセスと同じ原理)という観点を得る。細胞のメカニカルストレス応答戦略と立位及び臥位の制御戦略との関係を説明し、本人が納得するための立ち位置がある。1)健康は自分と細胞との協働で獲得できる、2)その細胞の基盤として自分の身体を位置づける、3)脊椎動物由来の体幹の不安定性と軸制御の正規化・意識による制御。発表では身心一体科学理論に基づく体軸調律運動の実践がもたらす身体スキルの変容についての人の研究成果も報告する。本理論は、生きている一人の人間が胆識を育む生命科学の新興により社会の再生を図ることに貢献する。