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[競技スポーツ-C-30] 芸術系スポーツ競技者の認知機能(方)
芸術系スポーツ選手は、他のスポーツ選手や一般人よりも認知機能が高いと考えられる。そこで本研究では、芸術系スポーツ競技の選手と他のスポーツ競技の選手の認知機能を測定し、比較することを目的とした。 芸術系スポーツ競技として、ブレイクダンス(4名)、フィギュアスケート(11名)、アーティスティックスイミング(7名)、エアロビック(6名)、新体操(20名)の5競技を選抜し、比較としてその他のスポーツ競技、柔道(40名)、水泳(22名)、陸上(22名)、ハンドボール(26名)の4競技と一般学生も34名選抜し認知機能検査を行った。 認知機能検査項目は、ニューロトラッカー:NT、ストループ課題:ST、乱数課題:RN、4種類の暗算テスト(無音、歓声を聞きながら、途中中断して文章課題を行う、手紙の朗読を聞きながら)、ワードフリューエンシーテスト:WFであった。NTに優れていたグループはブレイクダンス(1.41)、柔道(1.45)であった。劣っていたグループはエアロビック(1.07)、アートスイム(1.15)であった。ストループ課題では、フィギュア(75.6秒)、水泳(75.8秒)が優れ、アートスイム(83.9秒)、エアロビック(54.7秒)が劣っていた。乱数課題では、フィギュア(21.8個)、柔道(19.8個)、が優れ、エアロビック(15.8個)が劣っていた。WFではフィギュア(13.2個)と一般学生(10.6個)が優れ、水泳(8.0個)が劣っていた。暗算テストでは、ほとんどのグループで、無音と手紙の朗読を聞きながらの課題で回答成績が悪く、歓声を聞きながらでは成績がよかった。最もよかったのは、前半と後半で分けて(途中文章問題あり)回答する条件であった。NTはすべての項目と相関が認められたことから(P<0.001)、NTは総合的に認知機能を測る指標であると考えられた。