2:03 PM - 2:23 PM
[12人-口-04] イギリスのコーチング団体における子ども中心のコーチングを実践するための試み
18歳未満の子どもを指導者等の虐待から保護するイギリスのChild Protection(以下CPと略)制度は,コーチングの全国団体UK Coachingが重要な役割を果たしている特徴がある。同制度は,「全国虐待防止協会」(National Society for the Prevention of Cruelty to Children,以下NSPCCと略)内に「スポーツにおける子ども保護局」(CPSU)が2001年に設立後整えられてきた。UK Coachingは,子どもと関わるあらゆる大人が3年ごとに受講を義務付けられるCPの研修制度をCPSUと協力して実施してきたが,2017年4月にデジタル・文化・メディア・スポーツ省がスポーツにおけるケアの義務に関する報告書(Duty of Care in Sport: Independent Report to Government)を策定したことを受け,Safeguarding, Inclusion, Diversity,Well-being, Mental Healthを柱とする研修制度を開始した(森・山田・内田,2021)。
発表者は,スポーツ指導者による虐待・体罰防止のため,子ども中心のスポーツシステムの構築を提唱してきたが,それを具体化する方法の考察は未見である。UK Coachingでは,CPSUと連携して定期的に研修制度の内容を見直してきたが,2022年4月には,対面及びオンラインでの研修制度の内容を改定し,コーチがケアの義務を持っている子どもに関してコーチがより多くのことを学ぶためにコーチが使用できる活動の事例などを含む,「子ども中心のアプローチ」(child-centered approach)が採用された。今回の発表においては,そのUK Coachingの実践を考察することにより子ども中心のスポーツシステムを日本で具体化する一助としたい。
発表者は,スポーツ指導者による虐待・体罰防止のため,子ども中心のスポーツシステムの構築を提唱してきたが,それを具体化する方法の考察は未見である。UK Coachingでは,CPSUと連携して定期的に研修制度の内容を見直してきたが,2022年4月には,対面及びオンラインでの研修制度の内容を改定し,コーチがケアの義務を持っている子どもに関してコーチがより多くのことを学ぶためにコーチが使用できる活動の事例などを含む,「子ども中心のアプローチ」(child-centered approach)が採用された。今回の発表においては,そのUK Coachingの実践を考察することにより子ども中心のスポーツシステムを日本で具体化する一助としたい。