11:25 AM - 11:40 AM
[11教-口-11] 子どもが考えた作戦の記述内容の検討
小学校高学年体育のフラッグフットボール授業を対象として
【背景および目的】
現行の小学校学習指導要領解説体育編の高学年のボール運動では「自己やチームの特徴に応じた作戦」を選ぶことが思考力・判断力・表現力等の目標として提示されている。しかし、体育授業のボール運動において、子どもが考えた作戦の記述内容を分析した先行研究はほとんど存在していない。本研究ではフラッグフットボールを用いて、小学校高学年を対象に、子どもが考えた作戦の記述内容を検討した。
【方法】
S県小学5年2クラス計71名とF県小学6年生1クラス計28名を対象に、各担任の教員と協働して10時間単元の授業を実施した。また、作戦図とその説明及び目的を記述するペーパーテストを2時間目終了後に行い、ゲームのルールと作戦図の書き方のみを指導した上で実施した。ペーパーテストの記述内容の評価項目は以下の通りであった。
① 役割が示されているか
② 行動の順序性が示されているか
③ 行動のタイミングが示されているか
④ 空間の侵入・創出の記述があるか
⑤ 守備の動きや思考を想定する記述があるか
これら5項目の各々について十分な説明があるか・ないかの2件法で評価を行った。
【結果】
1回目のペーパーテストでは、両校共に「空間」「順序性」「タイミング」「守備」「役割」の順で記述数が多くなった。これらの結果から、子どもたちが作戦を考えるにあたって「空間」や「順序性」や「タイミング」は意識しにくいことが示唆された。そのため、授業では発達の段階を踏まえ、それらの意図的な指導が必要になると考えられる。また、両校の総合得点は6年生の方が5年生よりも高くなった。ここから、期待できる達成度検討の必要性が示唆された。
現行の小学校学習指導要領解説体育編の高学年のボール運動では「自己やチームの特徴に応じた作戦」を選ぶことが思考力・判断力・表現力等の目標として提示されている。しかし、体育授業のボール運動において、子どもが考えた作戦の記述内容を分析した先行研究はほとんど存在していない。本研究ではフラッグフットボールを用いて、小学校高学年を対象に、子どもが考えた作戦の記述内容を検討した。
【方法】
S県小学5年2クラス計71名とF県小学6年生1クラス計28名を対象に、各担任の教員と協働して10時間単元の授業を実施した。また、作戦図とその説明及び目的を記述するペーパーテストを2時間目終了後に行い、ゲームのルールと作戦図の書き方のみを指導した上で実施した。ペーパーテストの記述内容の評価項目は以下の通りであった。
① 役割が示されているか
② 行動の順序性が示されているか
③ 行動のタイミングが示されているか
④ 空間の侵入・創出の記述があるか
⑤ 守備の動きや思考を想定する記述があるか
これら5項目の各々について十分な説明があるか・ないかの2件法で評価を行った。
【結果】
1回目のペーパーテストでは、両校共に「空間」「順序性」「タイミング」「守備」「役割」の順で記述数が多くなった。これらの結果から、子どもたちが作戦を考えるにあたって「空間」や「順序性」や「タイミング」は意識しにくいことが示唆された。そのため、授業では発達の段階を踏まえ、それらの意図的な指導が必要になると考えられる。また、両校の総合得点は6年生の方が5年生よりも高くなった。ここから、期待できる達成度検討の必要性が示唆された。