60th Annual Meeting in Autumn

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臨床(認定医・専門医)ポスター

歯周基本治療

臨床(認定医・専門医)ポスター
歯周基本治療

Sun. Dec 17, 2017 9:00 AM - 4:50 PM ポスター会場 (さくら)

DP-08~DP-09
(ポスター討論:12:00~12:50)

[DP-09] 広汎型重度慢性歯周炎患者に非外科的療法にて対応した一症例

A case report of non-surgical periodontal therapy for severe generalized chronic periodontitis

鈴木 一成1,林 義典2/Kazushige Suzuki1,Yoshinori Hayashi2 (鈴木歯科クリニック1,林歯科クリニック2/Suzuki Dental Clinic1,Hayashi Dental Clinic2)

研修コード:2504

Keywords:歯周基本治療、重度慢性歯周炎、フレアーアウト

【はじめに】広汎型重度慢性歯周炎患者で前歯部にフレアーアウトを生じている患者に非外科的療法にて炎症のコントロールと審美的改善を図った症例を報告する。
【初診】68歳 女性 初診日:2014年10月16日 主訴:右下奥歯がぐらついて痛い。
【診査・検査所見】プラークコントロールが不良で,全顎的に歯肉の著しい発赤や腫脹,深い歯周ポケットが認められた。前歯部はフレアーアウトが生じ一部空隙歯列となっていた。上顎前歯部,上下顎臼歯部を中心に著しい歯槽骨吸収を認めた。
【診断】広汎型重度慢性歯周炎,2次性咬合性外傷
【治療方針】1. 応急処置 2. 歯周基本治療(炎症のコントロール,力のコントロール) 3. 再評価 4. 歯周外科 5. 再評価 6. 口腔機能回復治療 7. 再評価 8. SPT
【治療経過】1. 歯周基本治療 2. 再評価 3. 再SRP,咬合調整,プロビジョナルレストレーション 4. 再評価(歯周組織が改善したため非外科へ修正) 5. 最終補綴 6. SPT
【考察・まとめ】初診時の治療計画では歯周外科を考えていたが,再評価時に歯周ポケットの改善が認められたために歯周外科は行わなかった。重度慢性歯周炎でも歯周組織の反応がよければ徹底した歯周基本治療により改善が認められることを改めて考えさせられた。今後はプラークコントロールの維持のみではなく咬合の管理に十分な注意が必要と思われる。