[DP-34] 広汎型重度慢性歯周炎患者に対して歯周組織再生療法を行った一症例
A case report of generalized severe chronic periodontitis with periodontal regenerative therapy
研修コード:2504
Keywords:広汎型重度慢性歯周炎、歯周組織再生療法
【症例の概要】患者:49歳男性。初診日:2009年6月。主訴:歯が揺れて噛めない。全身既往歴:高血圧。降圧剤服用中。喫煙歴:なし。
【診査・検査所見】全顎的に歯肉の発赤・腫脹が認められた。46, 47相当部のインプラントは3度の動揺,43, 44, 45はインプラント上部構造物と連結されていたが2~3度の動揺を認めた。エックス線画像所見においてインプラントはブレードタイプであり,周囲に骨吸収が認められた。11, 27, 43, 44, 45は根尖に及ぶ骨吸収を認め,23近心に垂直性の骨吸収を認めた。初診時PCRは86.3%であった。
【診断】広汎型重度慢性歯周炎,インプラント周囲炎,咬合性外傷
【治療計画】1)歯周基本治療 2)再評価 3)歯周外科治療 4)再評価 5)口腔機能回復治療 6)再評価 7)メインテナンス
【治療経過】歯周基本治療(口腔清掃指導,SRP,予後不良歯の抜歯,インプラント摘出術,う蝕処置,感染根管治療,歯周治療用装置の装着)後再評価を行い,垂直性骨欠損が認められた43にエムドゲインによる歯周組織再生療法を行った。約1年半後に再評価を行い,口腔機能回復治療として15, 35, 36, 45, 46相当部にインプラント治療を行った。オクルーザルスプリントを装着し再評価後,SPTへ移行した。
【考察・まとめ】43の歯周組織再生療法を行い約5年が経過しているが,状態は安定しており,エックス線による骨欠損の改善も認められる。この部位は再生療法に加えて欠損部にインプラント治療を行ったことで咬合の安定が得られ,このような結果に繋がったと思われる。今後は炎症・咬合のコントロールを良好に維持することが重要と考える。
【診査・検査所見】全顎的に歯肉の発赤・腫脹が認められた。46, 47相当部のインプラントは3度の動揺,43, 44, 45はインプラント上部構造物と連結されていたが2~3度の動揺を認めた。エックス線画像所見においてインプラントはブレードタイプであり,周囲に骨吸収が認められた。11, 27, 43, 44, 45は根尖に及ぶ骨吸収を認め,23近心に垂直性の骨吸収を認めた。初診時PCRは86.3%であった。
【診断】広汎型重度慢性歯周炎,インプラント周囲炎,咬合性外傷
【治療計画】1)歯周基本治療 2)再評価 3)歯周外科治療 4)再評価 5)口腔機能回復治療 6)再評価 7)メインテナンス
【治療経過】歯周基本治療(口腔清掃指導,SRP,予後不良歯の抜歯,インプラント摘出術,う蝕処置,感染根管治療,歯周治療用装置の装着)後再評価を行い,垂直性骨欠損が認められた43にエムドゲインによる歯周組織再生療法を行った。約1年半後に再評価を行い,口腔機能回復治療として15, 35, 36, 45, 46相当部にインプラント治療を行った。オクルーザルスプリントを装着し再評価後,SPTへ移行した。
【考察・まとめ】43の歯周組織再生療法を行い約5年が経過しているが,状態は安定しており,エックス線による骨欠損の改善も認められる。この部位は再生療法に加えて欠損部にインプラント治療を行ったことで咬合の安定が得られ,このような結果に繋がったと思われる。今後は炎症・咬合のコントロールを良好に維持することが重要と考える。