[DP-35] 広汎型重度慢性歯周炎に対して包括的治療を行った一症例
A case report of comprehensive periodontal treatment for generalized severe chronic periodontitis
研修コード:2504
Keywords:慢性歯周炎、垂直性骨欠損、咬合性外傷、歯周組織再生療法、口腔機能回復治療、SPT
【症例の概要】患者:39歳男性 初診日:2008年1月8日 主訴:右下奥歯の動揺が気になる 現病歴:9年前より上顎前歯部の離開が進行,1年ほど前に埋伏歯である48を抜歯後,隣在歯である47の動揺が改善しなかった。既往歴:糖尿病,高脂血症,高血圧症(いずれも食事療法ならびに薬物療法下にてコントロールされている)職業:月刊誌編集,仕事が深夜に及ぶことがある。口腔内所見:初診時における4mm以上のPPD率:33.9%,BOP率25.6%,PCR 47.3% デンタルⅩ線写真より,15, 21, 24, 25, 34, 44, 47に垂直性骨吸収を認め,25, 47は根尖に及ぶ。11, 21間に歯間離開を認める。診断名:広汎型重度歯周炎 咬合性外傷
【治療方針】歯周基本治療として口腔衛生指導,スケーリング・ルートプレーニング,予後不良歯の抜歯などを行い,再評価後,歯周外科治療(エムドゲイン®を用いた歯周組織再生療法)を行う。再評価後,口腔機能回復治療(歯周-矯正治療,インプラント治療,補綴治療)を行い,メインテナンスまたはSPTへ移行する。
【治療経過・治療成績】歯周組織再生療法によって,垂直性骨吸収の改善を認めた。SPT移行後2年時に,患者の都合による来院の中断,リテーナー破損,未装着により歯列不正を再度認めたため,約6ヵ月間,矯正治療を再開した。SPT移行後3年が経過した現在,歯周組織ならびに歯列・咬合状態も安定している。
【考察,結論】本症例に対して包括的歯周治療を行い,歯周組織や咬合,審美性の回復が示された。患者の職業的背景による不規則な生活習慣なども考慮し,今後も慎重に経過観察を行う必要がある。
【治療方針】歯周基本治療として口腔衛生指導,スケーリング・ルートプレーニング,予後不良歯の抜歯などを行い,再評価後,歯周外科治療(エムドゲイン®を用いた歯周組織再生療法)を行う。再評価後,口腔機能回復治療(歯周-矯正治療,インプラント治療,補綴治療)を行い,メインテナンスまたはSPTへ移行する。
【治療経過・治療成績】歯周組織再生療法によって,垂直性骨吸収の改善を認めた。SPT移行後2年時に,患者の都合による来院の中断,リテーナー破損,未装着により歯列不正を再度認めたため,約6ヵ月間,矯正治療を再開した。SPT移行後3年が経過した現在,歯周組織ならびに歯列・咬合状態も安定している。
【考察,結論】本症例に対して包括的歯周治療を行い,歯周組織や咬合,審美性の回復が示された。患者の職業的背景による不規則な生活習慣なども考慮し,今後も慎重に経過観察を行う必要がある。