[DP-40] 顎変形症を伴う広汎型中等度慢性歯周炎患者の包括的治療
A comprehensive treatment for broad type moderate chronic periodontitis patient with mandibular deformity
研修コード:2504
Keywords:慢性歯周炎、顎変形症、矯正治療、補綴治療
【症例の概要】顎変形症を伴う広汎型中等度慢性歯周炎の患者に対して,歯周治療,顎変形症改善のための外科治療,矯正治療を施行し,その後,補綴治療を施行し口腔内の改善を図った症例を報告する。
【初診】2007年12月26日,67歳,女性。全顎的な歯周病治療希望を主訴に来院。
【検査所見】初診時4mm以上のPD率31.1%,BOP率47.4%であり,多数歯に動揺及び根分岐部病変を認めた。O’LearyのPCR値は80.2%であった。臼歯部咬合関係は,右側はAngleⅢ級,左側はAngleⅠ級であり,下顎は右側へ2mm偏位していた。
【診断】広汎型中等度慢性歯周炎,顎変形症
【治療方針】1)歯周組織検査,2)歯周基本治療,3)再評価検査,4)歯周外科治療,5)再評価検査,6)術前矯正治療,7)下顎枝矢状分割術,8)術後矯正治療,9)再評価検査,10)補綴治療,11)再評価検査,12)SPT
【治療経過】歯周基本治療後,更なる咬合の安定を図るため,下顎枝矢状分割術を伴う矯正治療を施行した。矯正保定治療中に残存歯周ポケットに対して歯周外科治療を施行した後,補綴治療,SPTへ移行した。現在SPTに入り4年経過している。
【考察】本症例では顎変形症に起因する多数歯の外傷性咬合が認められたため,歯周基本治療後に外科処置を含む矯正治療を施行した。歯周外科処置を歯列不正と咬合関係が改善された後に行ったことで,より確実な術式を施行することができた。本症例では他科連携によるチームアプローチが必須であり,今後も各科が連携した口腔内の維持管理が重要であると思われる。
【初診】2007年12月26日,67歳,女性。全顎的な歯周病治療希望を主訴に来院。
【検査所見】初診時4mm以上のPD率31.1%,BOP率47.4%であり,多数歯に動揺及び根分岐部病変を認めた。O’LearyのPCR値は80.2%であった。臼歯部咬合関係は,右側はAngleⅢ級,左側はAngleⅠ級であり,下顎は右側へ2mm偏位していた。
【診断】広汎型中等度慢性歯周炎,顎変形症
【治療方針】1)歯周組織検査,2)歯周基本治療,3)再評価検査,4)歯周外科治療,5)再評価検査,6)術前矯正治療,7)下顎枝矢状分割術,8)術後矯正治療,9)再評価検査,10)補綴治療,11)再評価検査,12)SPT
【治療経過】歯周基本治療後,更なる咬合の安定を図るため,下顎枝矢状分割術を伴う矯正治療を施行した。矯正保定治療中に残存歯周ポケットに対して歯周外科治療を施行した後,補綴治療,SPTへ移行した。現在SPTに入り4年経過している。
【考察】本症例では顎変形症に起因する多数歯の外傷性咬合が認められたため,歯周基本治療後に外科処置を含む矯正治療を施行した。歯周外科処置を歯列不正と咬合関係が改善された後に行ったことで,より確実な術式を施行することができた。本症例では他科連携によるチームアプローチが必須であり,今後も各科が連携した口腔内の維持管理が重要であると思われる。