[DP-39] 骨格性下顎前突症を伴う広汎型中等度慢性歯周炎患者に対し,チームアプローチで包括的治療を行った症例
A case report of comprehensive treatment by a team approach for broad type moderate chronic periodontitis patient with skeletal mandibular progenitor
研修コード:2504
Keywords:慢性歯周炎、骨格性下顎前突症、矯正治療、下顎枝矢状分割術
【はじめに】骨格性下顎前突症を伴う広汎型中等度慢性歯周炎の患者に対し,チームアプローチにより歯周治療,矯正治療,外科治療,補綴治療を施行し,包括的治療を行った症例を報告する。
【患者】47歳,男性
【初診】2007年4月5日
【主訴】全顎的な歯肉腫脹
【検査所見】初診時の全顎の平均PD3.7mm,最大PD11.0mm,4-6mmのPD率23.3%,7mm以上のPD率12.7%,BOP率55.3%であった。多数歯に歯の動揺,根分岐部病変を認めた。O’LearyのPCR値は91.0%であった。臼歯部の咬合関係は,Angle Ⅲ級であり,上下顎前歯部はoverbite -4mm,overjet 0mmと開口状態を呈していた。
【診断】広汎型中等度慢性歯周炎,咬合性外傷,骨格性下顎前突症
【治療経過】全顎的な歯肉腫脹は,口腔清掃不良による慢性歯周炎に起因し,歯周基本治療の徹底により歯周組織の炎症は著しく改善した。再評価検査時,上下顎大臼歯部には深いPDが残存したが,BOP率が減少していることから歯周病の活動度は低下したと判断し,臼歯部の咬合関係を可及的に保存した状態で矯正治療へ移行した。その後,下顎枝矢状分割術を施行,インプラント埋入,補綴治療を施行し,SPTへ移行した。
【考察】骨格性下顎前突症を伴う慢性歯周炎患者に対し,歯周治療による炎症のコントロールの確立を図るにあたり,口腔外科,矯正科,補綴科と連携した。その結果,歯列不正および咬合関係が改善でき,自浄作用の向上,確実な咬合支持域の回復が,チームアプローチにて達成することができた。
【患者】47歳,男性
【初診】2007年4月5日
【主訴】全顎的な歯肉腫脹
【検査所見】初診時の全顎の平均PD3.7mm,最大PD11.0mm,4-6mmのPD率23.3%,7mm以上のPD率12.7%,BOP率55.3%であった。多数歯に歯の動揺,根分岐部病変を認めた。O’LearyのPCR値は91.0%であった。臼歯部の咬合関係は,Angle Ⅲ級であり,上下顎前歯部はoverbite -4mm,overjet 0mmと開口状態を呈していた。
【診断】広汎型中等度慢性歯周炎,咬合性外傷,骨格性下顎前突症
【治療経過】全顎的な歯肉腫脹は,口腔清掃不良による慢性歯周炎に起因し,歯周基本治療の徹底により歯周組織の炎症は著しく改善した。再評価検査時,上下顎大臼歯部には深いPDが残存したが,BOP率が減少していることから歯周病の活動度は低下したと判断し,臼歯部の咬合関係を可及的に保存した状態で矯正治療へ移行した。その後,下顎枝矢状分割術を施行,インプラント埋入,補綴治療を施行し,SPTへ移行した。
【考察】骨格性下顎前突症を伴う慢性歯周炎患者に対し,歯周治療による炎症のコントロールの確立を図るにあたり,口腔外科,矯正科,補綴科と連携した。その結果,歯列不正および咬合関係が改善でき,自浄作用の向上,確実な咬合支持域の回復が,チームアプローチにて達成することができた。