[DP-57] 広汎型重度慢性歯周炎患者に対して包括的治療を行った術後7年の症例
A 7 years follow-up case report of comprehensive periodontal therapy for a patient with generalized severe chronic periodontitis
研修コード:2504
Keywords:広汎型重度慢性歯周炎、歯周基本治療、サポーティブペリオドンタルセラピー
【はじめに】広汎型重度慢性歯周炎患者に対し,歯周基本治療を中心に包括的治療を行い,良好な経過が得られている術後7年の症例を報告する。
【症例の概要】患者54歳 女性 初診日2007年8月3日
主訴:約1年前から,上顎前歯部,右側上下臼歯部が腫れ,ブラッシング時に出血がある。全体的に噛めない
歯科的既往歴:ブラッシング指導を受けたことがない
全身的既往歴:特記事項なし
【診査・検査所見】全顎的に歯肉の発赤,腫脹があり,プラークコントロールは不良で,PCR82% BOP70% PPD4㎜以上48%,X線所見では,全顎的に歯根長の1/3~1/2の水平的および垂直的骨吸収がみられる。
【診断名】広汎型重度慢性歯周炎
【治療方針】1 歯周基本治療 2 暫間補綴による咬合回復 3 再評価 4 歯周外科治療 5 再評価 6 口腔機能回復治療 7 再評価 8 SPT
【治療経過】プラークコントロール確立後,11・25・34・37・47を抜歯,暫間補綴により咬合の回復を行った。その後,全顎的にSRPをし,再評価後,口腔機能回復治療を行い,SPTに移行,現在に至る。
【考察・まとめ】病院嫌いの患者に対し,信頼関係を得るために,治療を始める前に,十分な時間をとって説明を行った。そのため,プラークコントロールの確立が非常に早くできたこと,また患者の積極的な治療への参加が,治療を進めていくうえで,たいへん有利になったと思う。現在,術後7年経過するものの,歯周組織,咬合機能は安定し経過は良好である。今後は,特に患者のモチベーションが下がらないようにすること,根面う蝕,咬合の安定に気を配りたいと考えている。
【症例の概要】患者54歳 女性 初診日2007年8月3日
主訴:約1年前から,上顎前歯部,右側上下臼歯部が腫れ,ブラッシング時に出血がある。全体的に噛めない
歯科的既往歴:ブラッシング指導を受けたことがない
全身的既往歴:特記事項なし
【診査・検査所見】全顎的に歯肉の発赤,腫脹があり,プラークコントロールは不良で,PCR82% BOP70% PPD4㎜以上48%,X線所見では,全顎的に歯根長の1/3~1/2の水平的および垂直的骨吸収がみられる。
【診断名】広汎型重度慢性歯周炎
【治療方針】1 歯周基本治療 2 暫間補綴による咬合回復 3 再評価 4 歯周外科治療 5 再評価 6 口腔機能回復治療 7 再評価 8 SPT
【治療経過】プラークコントロール確立後,11・25・34・37・47を抜歯,暫間補綴により咬合の回復を行った。その後,全顎的にSRPをし,再評価後,口腔機能回復治療を行い,SPTに移行,現在に至る。
【考察・まとめ】病院嫌いの患者に対し,信頼関係を得るために,治療を始める前に,十分な時間をとって説明を行った。そのため,プラークコントロールの確立が非常に早くできたこと,また患者の積極的な治療への参加が,治療を進めていくうえで,たいへん有利になったと思う。現在,術後7年経過するものの,歯周組織,咬合機能は安定し経過は良好である。今後は,特に患者のモチベーションが下がらないようにすること,根面う蝕,咬合の安定に気を配りたいと考えている。