[DP-60] 咬合性外傷を伴う限局型重度慢性歯周炎に対して包括的歯周治療を行った13年経過症例
13-year passage case comprehensive periodontal treatment for localized severe chronic periodontitis with occlusal trauma
研修コード:2504
Keywords:限局型重度慢性歯周炎、咬合性外傷、包括的歯周治療
【はじめに】咬合性外傷を伴う限局型重度慢性歯周炎に対して,歯周基本治療・歯周組織再生療法を行い,全顎的に包括的治療を行った13年経過症例を報告する。
【初診】患者:52歳 男性 初診日:2004年2月28日 主訴:歯が揺れている 既往歴:特記事項なし 現病歴:他歯科医院に通院していたが,重度慢性歯周炎と診断され本大学に来院
【診査・検査所見】1)口腔内所見:上顎左右の臼歯部に歯肉の発赤腫脹があり,PDは4㎜以上,限局的に6㎜以上あった。2)X線所見:16 25 26 27では垂直的骨吸収が認められた。
【診断】限局型重度慢性歯周炎,咬合性外傷
【治療計画】1)歯周基本治療 2)再評価 3)歯周再生療法 4)再評価 5)補綴治療 6)SPT
【治療経過】1)歯周基本治療:口腔清掃指導,全顎SRP,暫間固定16 15 2)再評価 3)歯周組織再生療法16 15 25 26 27 4)再評価 5)補綴治療:16 15 13を支台としたBr 26 27 PE,RCT,RCF,連結FMC装着 6)SPT 7)SPT経過約8年で26 27が徐々に悪化したため抜歯 8)27抜歯後28が萌出してきたため,部分的矯正治療行い廷出させ24 25 28を支台としたBr 9)再評価 10)SPT再開約3年6か月経過
【考察・まとめ】SPT経過約8年で26 27の病状進行により抜歯となった。28を用いてBrにすることができ咬合も安定していたが現在は15が病状悪化ためこれに対応していく必要があると考える。本症例は臼歯部の外傷性咬合が増悪因子として関与を疑われる重度慢性歯周炎であり,今後もSPTを継続し炎症のコントロール,特に咬合の力のコントロールに注意を払うことが重要であると考えられた。
【初診】患者:52歳 男性 初診日:2004年2月28日 主訴:歯が揺れている 既往歴:特記事項なし 現病歴:他歯科医院に通院していたが,重度慢性歯周炎と診断され本大学に来院
【診査・検査所見】1)口腔内所見:上顎左右の臼歯部に歯肉の発赤腫脹があり,PDは4㎜以上,限局的に6㎜以上あった。2)X線所見:16 25 26 27では垂直的骨吸収が認められた。
【診断】限局型重度慢性歯周炎,咬合性外傷
【治療計画】1)歯周基本治療 2)再評価 3)歯周再生療法 4)再評価 5)補綴治療 6)SPT
【治療経過】1)歯周基本治療:口腔清掃指導,全顎SRP,暫間固定16 15 2)再評価 3)歯周組織再生療法16 15 25 26 27 4)再評価 5)補綴治療:16 15 13を支台としたBr 26 27 PE,RCT,RCF,連結FMC装着 6)SPT 7)SPT経過約8年で26 27が徐々に悪化したため抜歯 8)27抜歯後28が萌出してきたため,部分的矯正治療行い廷出させ24 25 28を支台としたBr 9)再評価 10)SPT再開約3年6か月経過
【考察・まとめ】SPT経過約8年で26 27の病状進行により抜歯となった。28を用いてBrにすることができ咬合も安定していたが現在は15が病状悪化ためこれに対応していく必要があると考える。本症例は臼歯部の外傷性咬合が増悪因子として関与を疑われる重度慢性歯周炎であり,今後もSPTを継続し炎症のコントロール,特に咬合の力のコントロールに注意を払うことが重要であると考えられた。