60th Annual Meeting in Autumn

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臨床(認定医・専門医)ポスター

メインテナンス・SPT

臨床(認定医・専門医)ポスター
メインテナンス・SPT

Sun. Dec 17, 2017 9:00 AM - 4:50 PM ポスター会場 (さくら)

DP-54~DP-64
(ポスター討論:12:00~12:50)

[DP-62] 咬合性外傷を伴う広汎型慢性歯周炎のメンテナンス4年経過症例

A case of chronic periodontitis with occlusal trauma; 4 years maintenance case

中村 太志,中島 啓介/Taiji Nakamura,Keisuke Nakashima (九州歯科大学口腔機能学講座歯周病学分野/Division of Periodontology, Department of Oral Function, Kyushu Dental University)

研修コード:2504

Keywords:歯周外科手術、ヘミセクション、ブラキシズム、歯周安定期治療

【症例の概要】患者は初診時54歳の男性,1週間くらい前から左側で咬むと痛いとの主訴で来院した。現在歯数は上顎14歯,下顎14歯の28歯で,全顎的に歯間部歯肉の腫脹および出血を認めた。初診時のプラークコントロールレコードは33.9%であり,歯間部にプラーク付着を認めた。プロービング深さが4mm以上の部位は168部位中54部位(32.1%)であった。また,7mm以上の部位は168部位中11部位(6.5%)であった。特に37歯肉には8mmの歯周ポケットとプロービング時出血および排膿を認めた。37は電気診に反応するも鈍く,早期接触が認められた。ブラキシズムに対する自覚症状は認めないが,頬粘膜の圧痕や下顎臼歯部の咬耗を認めた。
【治療方針】①歯周基本治療(口腔清掃指導(TBI),スケーリング・ルートプレーニング(SRP),37感染根管処置),②再評価,③歯周外科治療(17〜14,37,42,46),④再評価,⑤口腔機能回復療法(37補綴,咬合調整,ナイトガード製作),⑥再評価,⑦歯周安定期治療(SPT)
【治療経過】TBI, SRPを中心とした歯周基本治療後,17〜14,42,46に対してフラップ手術を行った。37は遠心根が根尖付近まで骨吸収を認め,ヘミセクションを行った。再評価後,37補綴,ナイトガード製作を行った。その後,SPTへ移行した。
【考察】現在SPT開始から4年が経過しているが,プラークコントロール良好で,深い歯周ポケットの再発や歯の動揺の増大は認められない。しかし,SPT中に,37の冠脱離,31切端の破折を認め,ブラキシズムへの対応が不十分であったと考えられる。