60th Annual Meeting in Autumn

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臨床(認定医・専門医)ポスター

メインテナンス・SPT

臨床(認定医・専門医)ポスター
メインテナンス・SPT

Sun. Dec 17, 2017 9:00 AM - 4:50 PM ポスター会場 (さくら)

DP-54~DP-64
(ポスター討論:12:00~12:50)

[DP-63] 広汎型重度歯周炎に対してインプラント治療を利用して咬合再構成を行った15年経過症例

A 15-years follow up case of occlusal reconstruction using implant treatment for the severe generalized chronic periodontitis

竹田 博文/Hirofumi Takeda (竹田歯科医院/Takeda dental clinic)

研修コード:2609

Keywords:広汎型重度歯周炎、インプラント治療、咬合再構成

【症例の概要】患者:60歳男性。2000年8月22日初診。主訴:歯周治療希望。現病歴:以前より歯の動揺と歯肉腫脹を繰り返していたが,人間ドッグにて歯周治療をすすめられ来院。既往歴:なし。喫煙なし。診査・検査所見:上顎口蓋側に歯肉の発赤・腫脹,上顎臼歯部の歯肉退縮を認める。PCR49%,BOP57.2%,PPDは1-3㎜が45.7%,4-5㎜が21.7%,6㎜異常が32.6%であった。診断:広汎型重度歯周炎
【治療方針】歯周基本治療。上顎の歯は骨欠損が大きいので経過を見て抜歯する。②再評価。③歯周外科。④インプラント治療。⑤暫間補綴で経過を見て最終補綴を装着しSPTへ移行する。
【治療経過】歯周基本治療後,保存不可能な歯を抜歯した。上顎では13など保存可能な歯もあったが,27を除いて全て抜歯し,インプラントを16, 15, 13, 11, 21, 23, 25, 26に埋入した。抜歯をしながら暫間補綴により咬合回復を行った。27, 31, 34, 35, 36には歯周外科を行った,下顎前歯部のフレアーアウトに対し矯正を行った。暫間補綴にて咬合の安定を確認後,最終補綴物を装着し,SPTへと移行した。プラークコントロールは良好で喪失歯もなく,最終補綴装着から15年経過している。
【考察・結論】本症例では,①良好なプラークコントロールとその長期的な維持,②上顎をインプラントのクロスアーチブリッジにして補綴設計をシンプルにしたこと,③ルートセパレーションした36に対し内冠を装着しカリエスや歯根破折が予防できたこと,などが良好な経過の要因と考える。