60th Annual Meeting in Autumn

Presentation information

歯科衛生士症例ポスター

糖尿病関連

歯科衛生士症例ポスター
糖尿病関連

Sun. Dec 17, 2017 9:00 AM - 4:50 PM ポスター会場 (さくら)

HP-03~HP-08
(ポスター討論:12:00~12:50)

[HP-06] 2型糖尿病患者におけるプラークコントロールの重要性を実感した一症例

A case report of periodontal therapeutic effects for a type 2 diabetic patient with severe chronic periodontitis and an important issue during initial preparation

小原 彩加,岩田 寿子,植松 いのり,吉武 秀,内田 剛也/Ayaka Obara,Hisako Iwata,Inori Uematsu,Shu Yoshitake,Takeya Uchida (内田歯科医院/Uchida dental clinic)

研修コード:2504

Keywords:2型糖尿病患者、慢性歯周炎、歯周基本治療

【はじめに】2型糖尿病患者に対し,歯周組織の炎症の改善及び安定した咬合を得るため,包括的治療を行った一症例の各ステージにおける歯科衛生士の役割について報告する。
【初診】患者:69歳,男性。初診日:2015年10月30日。主訴:歯周病が気になる。既往歴:2型糖尿病(HbA1c/NGSP:7.5%),高血圧症。現病歴:歯肉の痛みとブラッシング時の出血を自覚。2015年10月に歯周疾患検診を希望して当院に来院。
【診査・検査所見】PCR:88%,BOP:100%,PPDは4mm以上が79.6%,7mm以上が7.4%,36の舌側中央では10mmを認め,分岐部病変Ⅲ度であった。全顎的に中等度の水平性骨吸収を認める。
【診断】広汎型慢性中等度歯周炎及び局所重度歯周炎
【治療計画】1)歯周基本治療,2)再評価,3)歯周外科処置及び歯周組織再生療法,4)歯周-矯正治療,5)再評価,6)補綴治療,7)再評価,8)SPT
【治療経過】2015年12月から歯周基本治療開始。患者教育及びブラッシング指導を繰り返し行い,スケーリング・ルートプレーニングを行った。セルフケアの向上とプロフェッショナルケアの介入からHbA1cは6.5%に改善。その後,包括的な治療を行い,SPT移行時にはHbA1cは6.1%とさらに改善した。
【考察・まとめ】糖尿病と歯周病は互いに負の影響を及ぼし合うといわれている。インスリン抵抗性は歯周組織炎症の憎悪により惹起されることから私たち歯科衛生士にとって各ステージにおける炎症のコントロールのサポート及び助言が不可欠だと考える。