[HP-14] 統合失調症患者のモチベーションの構築とセルフケアを主体としたプラークコントロールの確立 ~患者の行動変容と患者家族と歯科衛生士との関わり~
Dental hygienist's role in periodontits with schizophrenia
研修コード:2402
Keywords:統合失調症、行動変容
【症例の概要】統合失調症患者に対するモチベーションの構築とそれに伴い起こった行動変容について報告する。
患者:32歳男性 初診:2013年4月17日 主訴:口臭があると言われる。
現病歴:初診半年前より家族に口臭を指摘され,父親と共に当病院歯科へ受診した。
全身的既往歴:統合失調症,喫煙
【診査・検査所見】全顎的に辺縁歯肉の腫脹,21の挺出と動揺があり,PPDは4~6㎜59.5%,7㎜以上11.3%,BOP 99.4%,PCR 72.3%であった。X線写真で16.21.26.36.45.46に垂直性骨欠損を認めた。
【診断】侵襲性歯周炎
【治療方針】1. 歯周基本治療 2. 再評価 3. 歯周外科治療 4. 再評価 5. SPT
【治療経過】歯科治療未経験患者に口腔衛生管理の意識向上を目的に口腔内写真等を用いて視覚的アプローチを行い,口腔衛生指導を実施した。当初は状況把握が困難であったが,患者家族の同伴により,家庭での様子やセルフケアの状態を知ることができた。三者の連携が歯周治療の継続とセルフケアでのプラークコントロールを可能にし,口臭軽減に至った。
【考察・まとめ】無自覚な歯周病患者に対し,当初PCRに大きな変化は得られなかったが受診毎にPCRを比較し説明したことでモチベーションが確立された。基礎疾患を持つ患者に対し歯周治療を継続的かつ効果的に行うには,疾患への理解と配慮が必要である。今回,患者家族も含めた体制で加療にあたったことで診療室から家庭に至る広い視野で患者に接することができた。受診までの情報を共有し患者の繊細な変化にも着目できたことで信頼関係が構築され,患者自身の行動変容につながったと思われる。
患者:32歳男性 初診:2013年4月17日 主訴:口臭があると言われる。
現病歴:初診半年前より家族に口臭を指摘され,父親と共に当病院歯科へ受診した。
全身的既往歴:統合失調症,喫煙
【診査・検査所見】全顎的に辺縁歯肉の腫脹,21の挺出と動揺があり,PPDは4~6㎜59.5%,7㎜以上11.3%,BOP 99.4%,PCR 72.3%であった。X線写真で16.21.26.36.45.46に垂直性骨欠損を認めた。
【診断】侵襲性歯周炎
【治療方針】1. 歯周基本治療 2. 再評価 3. 歯周外科治療 4. 再評価 5. SPT
【治療経過】歯科治療未経験患者に口腔衛生管理の意識向上を目的に口腔内写真等を用いて視覚的アプローチを行い,口腔衛生指導を実施した。当初は状況把握が困難であったが,患者家族の同伴により,家庭での様子やセルフケアの状態を知ることができた。三者の連携が歯周治療の継続とセルフケアでのプラークコントロールを可能にし,口臭軽減に至った。
【考察・まとめ】無自覚な歯周病患者に対し,当初PCRに大きな変化は得られなかったが受診毎にPCRを比較し説明したことでモチベーションが確立された。基礎疾患を持つ患者に対し歯周治療を継続的かつ効果的に行うには,疾患への理解と配慮が必要である。今回,患者家族も含めた体制で加療にあたったことで診療室から家庭に至る広い視野で患者に接することができた。受診までの情報を共有し患者の繊細な変化にも着目できたことで信頼関係が構築され,患者自身の行動変容につながったと思われる。