[P-007] 唾液検査を用いたメインテナンス・SPT治療効果の客観的評価
Objective evaluation of periodontal maintenance using salivary test
研修コード:2305
Keywords:メインテナンス、SPT、唾液、多項目検査
【目的】高齢者において残存歯数が増えている一方,4mm以上の歯周ポケットを有する者やう蝕を有する者の割合が増えていることが報告されている。また,歯周病は最も罹患率の高い感染症とされており,歯周治療終了後も歯周組織を維持するためにメインテナンス・SPT治療が重要であるが,その効果を客観的に示した研究は少ない。そこで我々はメインテナンス・SPT受診者に対して唾液検査を行い,口腔内の客観的評価を行った。
【材料と方法】九州歯科大学附属病院口腔保健科にメインテナンス・SPT治療のため来院している患者134名(男性:46名,女性:88名,平均年齢:69.1±10.4歳)を対象とした。唾液の性状を測るため,う蝕,歯周病,口腔清潔度に関する7項目([う蝕]う蝕原性菌,pH,酸緩衝能,[歯周病]潜血,白血球,歯肉溝滲出液に含まれ炎症の指標となるタンパク質,[口腔清潔度]アンモニア)の唾液因子を5分間で測定できる唾液検査システム(AL-55)を用いた。AL-55は7項目の試験片を貼付したストリップス上の試験紙の色調変化を反射率として検出し,各項目のリスクを判定する機器である。
【結果】平均反射率は,う蝕原性菌が低リスク,pHが高リスク,酸緩衝能が中程度のリスクであった。潜血が中程度のリスク,白血球が中程度のリスク,タンパク質が中程度のリスクであった。アンモニアが中程度のリスクであった。
【結論】メインテナンス・SPT受診患者であっても各項目においてリスクがあった。客観的評価法にて自身の口腔内の状況を把握してもらうことで患者の再動機づけにつながり,術者にとってもより効果的な介入ができると考える。
【材料と方法】九州歯科大学附属病院口腔保健科にメインテナンス・SPT治療のため来院している患者134名(男性:46名,女性:88名,平均年齢:69.1±10.4歳)を対象とした。唾液の性状を測るため,う蝕,歯周病,口腔清潔度に関する7項目([う蝕]う蝕原性菌,pH,酸緩衝能,[歯周病]潜血,白血球,歯肉溝滲出液に含まれ炎症の指標となるタンパク質,[口腔清潔度]アンモニア)の唾液因子を5分間で測定できる唾液検査システム(AL-55)を用いた。AL-55は7項目の試験片を貼付したストリップス上の試験紙の色調変化を反射率として検出し,各項目のリスクを判定する機器である。
【結果】平均反射率は,う蝕原性菌が低リスク,pHが高リスク,酸緩衝能が中程度のリスクであった。潜血が中程度のリスク,白血球が中程度のリスク,タンパク質が中程度のリスクであった。アンモニアが中程度のリスクであった。
【結論】メインテナンス・SPT受診患者であっても各項目においてリスクがあった。客観的評価法にて自身の口腔内の状況を把握してもらうことで患者の再動機づけにつながり,術者にとってもより効果的な介入ができると考える。