60th Annual Meeting in Autumn

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一般演題ポスター

微生物

一般演題ポスター
微生物(臨床)

Sat. Dec 16, 2017 9:00 AM - 5:00 PM ポスター会場 (さくら)

P-035~P-045
(ポスター討論:11:40~12:30)

[P-036] SPT期患者における3種殺菌成分配合歯磨剤によるセルフケアの有用性

Clinical usefulness of self-care with a dentifrice containing three types of bactericidal ingredients during supportive periodontal therapy

衣松 高志1,2,喜田 大智1,田中 美希3,横溝 敦志3,木暮 隆司4,齋藤 淳1/Takashi Kinumatsu1,2,Daichi Kita1,Miki Tanaka3,Atsushi Yokomizo3,Takashi Kigure4,Atsushi Saito1 (東京歯科大学歯周病学講座1,きぬまつ歯科医院2,第一三共ヘルスケア株式会社3,木暮歯科クリニック4/Department of periodontology, Tokyo Dental College1,Kinumatsu Dental Clinic2,Daiichi Sankyo Healthcare CO.,LTD.3,Kigure Dental Clinic4)

研修コード:2504

Keywords:歯磨剤、殺菌成分、サポーティブペリオドンタルセラピー

【目的】本研究は,SPT期患者において,3種類の殺菌成分配合の歯磨剤を使用したセルフケアを行った際の臨床的な有用性を検討する目的で行った。
【材料と方法】被験者は,過去に軽度から中等度の慢性歯周炎に罹患し現在SPTを行っている20歳から70歳の男女30名とした。被験者はセルフケアとして試験歯磨剤(OC1510,第一三共ヘルスケア株式会社)を使用したブラッシングを1日3回行い,歯周組織検査および歯肉溝滲出液(GCF)の炎症性マーカー,唾液中の歯周病原細菌および総菌数の測定を行った。検査時期は,ベースライン時,開始後14日目,28日目とし,試験終了時には全体有用度を評価した。
【結果と考察】PlI,GI,BOP部位数,発赤スコアにおいて,使用14日目よりベースラインと比較して有意な改善が認められた。また,Probing depth(PD),Clinical Attachment Level(CAL)では,ベースラインと比較した際に使用14日目では有意差は認められなかったものの28日目に有意な改善が認められた。細菌検査においては唾液1mL当たりの総菌数は使用 14日目にベースラインと比較して有意に減少し,T. d., T. f.のコピー数は28日目に減少を認めた。試験歯磨剤の使用でプラークの減少および歯肉の炎症消退が起こり,その後,PD,CALが変化したと推測された。
【結論】歯周治療におけるSPT期の患者が試験歯磨剤を28日間使用した結果,歯周パラメーターと口腔内細菌数が有意に改善した。本歯磨剤を使用したセルフケアによりSPT期における歯周疾患の進行を予防できることが示唆された。