60th Annual Meeting in Autumn

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一般演題ポスター

炎症

一般演題ポスター
炎症

Sat. Dec 16, 2017 9:00 AM - 5:00 PM ポスター会場 (さくら)

P-046~P-060
(ポスター討論:11:40~12:30)

[P-049] アンジオポエチン様タンパク2は歯肉上皮細胞において炎症反応を遷延化させる

Angiopoietin-like protein2 prolongs inflammatory response in human gingival epithelial cells

大野 祐1,山本 弦太1,林 潤一郎1,西田 英作1,後藤 久嗣1,佐々木 康行1,菊池 毅1,長谷川 義明2,茂木 眞希雄3,福田 光男1,三谷 章雄1/Tasuku Ohno1,Genta Yamamoto1,Jun-ichiro Hayashi1,Eisaku Nishida1,Hisashi Goto1,Yasuyuki Sasaki1,Takeshi Kikuchi1,Yoshiaki Hasegawa2,Makio Mogi3,Mitsuo Fukuda1,Akio Mitani1 (愛知学院大学歯学部歯周病学講座1,愛知学院大学歯学部微生物学講座2,愛知学院大学薬学部薬学総合教育講座3/Department of Periodontology, School of Dentistry, Aichi Gakuin University1,Department of Microbiology, School of Dentistry, Aichi Gakuin University2,Department of Integrative Education of Pharmacy, School of Pharmacy, Aichi Gakuin University3)

研修コード:2299

Keywords:アンジオポエチン様タンパク2、歯周病、歯周病原細菌、炎症性サイトカイン、歯肉上皮細胞

【目的】アンジオポエチン様タンパク質2(ANGPTL2)は糖尿病,がん,肥満などの慢性炎症を基盤病態とする疾患において重要な一因子であることが知られている。我々は本学会にて,Porphyromonas gingivalis由来Lipopolysaccharide(LPS)刺激により歯肉上皮細胞からANGPTL2が産生されることを報告した。ANGPTL2は血管内皮細胞においてオートクライン的に作用するとの報告があるため,本研究では歯肉上皮細胞においても同様な作用があるか検討を行った。
【材料と方法】ヒト歯肉上皮細胞(Ca9-22)を用いANGPTL2遺伝子ノックダウンを行い,P. gingivalis LPS刺激による各種炎症性サイトカインの遺伝子発現およびタンパク質産生への影響を確認した。またANGPTL2の受容体であるα5β1インテグリンおよびLILRB2について表面発現を確認した。その後,各受容体を中和抗体にてブロックした後,LPS刺激による各種炎症性サイトカイン産生への影響を確認した。
【結果と考察】Ca9-22へのANGPTL2遺伝子ノックダウンは,LPS刺激後24時間における各種炎症性サイトカインの遺伝子発現およびタンパク質産生を有意に減少させた。また,α5β1インテグリンは恒常的に発現を認めたが,LILRB2発現は認められなかった。さらに,α5β1インテグリンのブロックは,各種炎症性サイトカイン産生を抑制させた。以上の結果より,ANGPTL2が歯肉上皮細胞においてもオートクライン的に作用し,歯周病原細菌による炎症反応の調節に関与していることが示唆された。