[P-056] ヒト歯根膜線維芽細胞における歯周病原細菌由来LPS刺激によるMAEAの発現変動とその機能の解析
Expression and function of MAEA in human periodontal ligament fibroblasts stimulated with LPS derived from periodontopathic bacteria
研修コード:2202
Keywords:Macrophage erythroblast attacher、歯根膜線維芽細胞、Porphyromonas gingivalis LPS、サイトカイン
【目的】歯周炎と全身疾患の関連性について多くの報告がされている。Macrophage erythroblast attacher(MAEA)はマクロファージへの赤芽球の付着を媒介し,成熟マクロファージへの分化に重要な役割を果たしている。日本人においてMAEA遺伝子多型とⅡ型糖尿病の間に関連性が認められた。しかし歯周炎など炎症性応答へのMAEA関与は解明されていない。本研究では歯周組織を構成する歯根膜線維芽細胞においてMAEAが炎症応答に与える影響についてin vitroにて解析を行った。
【材料・方法】ヒト歯根膜線維芽細胞(HPLF)におけるMAEAタンパク質を免疫蛍光染色で観察した。HPLFをPorphyromonas gingivalis(P.gingivalis)由来のLPSを用いて24時間刺激し,MAEAの発現変動を定量的PCR法とWestern blot法で比較検討した。また特異的siRNAによりMAEAのノックダウンを行い炎症性サイトカイン産生への影響を定量的PCR法とELISA法にて測定した。
【結果・考察】MAEA発現が遺伝子およびタンパクレベルで確認された。P.gingivalis LPSを用いて刺激した結果,HPLFにおけるMAEAレベルは1μg/mlでの刺激後に有意に減少した。MAEAノックダウンはP.gingivalis LPS刺激時炎症性サイトカインIL-6,IL-8,TNF-αの産生を減少させた。IL-1β,MCP-1については有意差は示さなかった。
【結論】MAEAは炎症応答を制御することで歯周病の病態形成に関与することが示唆された。
【材料・方法】ヒト歯根膜線維芽細胞(HPLF)におけるMAEAタンパク質を免疫蛍光染色で観察した。HPLFをPorphyromonas gingivalis(P.gingivalis)由来のLPSを用いて24時間刺激し,MAEAの発現変動を定量的PCR法とWestern blot法で比較検討した。また特異的siRNAによりMAEAのノックダウンを行い炎症性サイトカイン産生への影響を定量的PCR法とELISA法にて測定した。
【結果・考察】MAEA発現が遺伝子およびタンパクレベルで確認された。P.gingivalis LPSを用いて刺激した結果,HPLFにおけるMAEAレベルは1μg/mlでの刺激後に有意に減少した。MAEAノックダウンはP.gingivalis LPS刺激時炎症性サイトカインIL-6,IL-8,TNF-αの産生を減少させた。IL-1β,MCP-1については有意差は示さなかった。
【結論】MAEAは炎症応答を制御することで歯周病の病態形成に関与することが示唆された。