60th Annual Meeting in Autumn

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一般演題ポスター

骨・硬組織

一般演題ポスター
骨・硬組織

Sat. Dec 16, 2017 9:00 AM - 5:00 PM ポスター会場 (さくら)

P-069~P-078
(ポスター討論:11:40~12:30)

[P-077] マクロファージ/破骨細胞系で見出された新規オートファジー経路

Novel autophagy pathway in macrophage and osteoclast

野田 和也1,2,村上 伸也2,野田 健司1/Kazuya Noda1,2,Shinya Murakami2,Takeshi Noda1 (大阪大学大学院歯学研究科口腔科学フロンティアセンター1,大阪大学大学院歯学研究科口腔分子免疫制御学講座歯周病分子病態学2/Center for Frontier Oral Science, Grad. Sch. of Dent., Osaka Univ.1,Department of Periodontology, Grad. Sch. of Dent., Osaka Univ.2)

研修コード:2206

Keywords:オートファジー、メンブレントラフィック、マクロファージ、破骨細胞

【目的】オートファジーは細胞内の不要な物質やオルガネラを分解するシステムのことである。マクロファージ及び破骨細胞の機能において,オートファジーをはじめ細胞内膜輸送機構が重要な役割を果たしていると想定されるが,その知見は乏しい。そこで本研究では,メンブレントラフィックにおける重要な制御因子であるRabタンパク質に注目しマクロファージ及び破骨細胞の機能を理解することを目的とした。
【材料及び方法】8週齢野生型雄性マウスの骨髄細胞を採取し,マクロファージさらには破骨細胞へと分化誘導を行った。Rabタンパク質の網羅的スクリーニングとして,DNAマイクロアレイ法による発現解析及びGFP-Rabの遺伝子導入による局在性の観察を行った。スクリーニングの結果から注目したRabタンパク質について,各種抗体を用いた免疫抗体染色法による局在性の観察さらにCLEM法による構造解析を行った。
【結果及び考察】今回着目したRabタンパク質は,分化の過程で特徴的な発現パターンを示した。さらに,破骨細胞においてアクチンリング内への集積を認め,またマクロファージ及び破骨細胞において細胞質中に特徴的な膜構造への局在を示した。興味深いことに,そのオルガネラ内部には,初期エンドソームや後期エンドソーム,さらにはミトコンドリアさえもが含まれることが分かった。以上の結果から,細胞質中の様々な膜構造が,新しく見出されたオルガネラに取り込まれ分解を受けていることが分かった。この現象は,哺乳類細胞でのミクロオートファジー現象である可能性が示唆された。