日本歯周病学会60周年記念京都大会

講演情報

一般演題ポスター

インプラント

一般演題ポスター
インプラント(臨床)

2017年12月16日(土) 09:00 〜 17:00 ポスター会場 (さくら)

P-091~P-093
(ポスター討論:11:40~12:30)

[P-091] インプラント周囲炎罹患撤去予定インプラント周囲の細菌叢解析

Microbiological findings of failed implants with peri-implantitis

坂本 渉1,門 貴司1,2,清水 伸太郎1,中塚 侑子1,古市 保志1/Sho Sakamoto1,Takashi Kado1,2,Shintaro Shimizu1,Yuko Nakatsuka1,Yasushi Furuichi1 (北海道医療大学口腔機能修復・再建学系歯周歯内治療学分野1,北海道医療大学総合教育学系歯学教育開発学分野2/Department of Oral Rehabilitation Division of Periodontology & Endodontology School of Dentistry, Health Sciences University of Hokkaido1,Department of Integrated Dental Education Division of Dental Education Development School of Dentistry, Health Sciences University of Hokkaido2)

研修コード:2609

キーワード:インプラント周囲炎、細菌叢、定量リアルタイムPCR

【目的】口腔内脱落インプラントを用いて,インプラント周囲炎の細菌学的病態を調べることを目的とした。
【材料と方法】同一被験者で最大6部位{健全歯部(HT),健全インプラント部(II),歯周炎罹患歯部(DT),脱落インプラント部(FI)をポケットの深さで,3mm以下(FIS),4-6mm(FIM),最深部(FID)の3段階}で45号の滅菌ペーパーポイント2本を各部位に10秒間挿入し標本の採取を行い,以下の細菌種:A.actinomycetemcomitans(A.a), Candidaalbicans(C.albicans), F.nucleatum(F.n), P.gingivalis(P.g), P.intermedia(P.i), S.aureus(S.a), T.denticola(T.d), T.forsythia(T.f)について,定量リアルタイムPCRにて細菌叢の分析を行った。細菌の合計数はユニバーサルプライマーと A.aのスタンダードを用いて検量線を引き,相対定量で決定した。
【結果】細菌の合計数を常用対数変換しTukey検定を行なった結果,FIS, FIM, FID, DTのそれぞれの部位における合計細菌数は,II, HT部位と比較して有意に高い結果となった。また各菌種において Checkerboard DNA-DNA hybridizationで用いられる10 5,10 6を適合させた検出頻度でCochran’s Q testを行なった結果,FIにおけるRed complexの検出頻度が,HTに比べて有意に高い結果となった。
【結論】Red complexとインプラント周囲炎の関連性が示唆された。