[P-096] 歯学部5年次の臨床実習におけるOSCEが臨床実習終了時客観的臨床能力評価(iOSCA)に及ぼす効果について
The effectiveness of OSCE during clinical practice of 5th grade dental students in the integrated Objective Structured Clinical Assessment(iOSCA)
研修コード:2398
Keywords:OSCE、プロービング、臨床実習、歯学部学生
【目的】昭和大学歯学部では,5年次の臨床実習終了時に総合的な臨床能力の評価を行うことを目的とした客観的臨床能力評価(iOSCA)を行っている。一方,歯周病学の臨床実習中では,プロービングの基本的操作の訓練を兼ねたOSCEを行っている。今回,臨床実習でのOSCEがiOSCAにおける到達度に効果を与えているかどうかを検討した。
【対象と方法】平成28年度昭和大学歯学部5年生89名を対象とした。臨床実習中のOSCEには日本歯周病学会推奨基礎実習模型を使用して上顎右側歯列を1歯6点計測でプロービングし,頬側のみを記録させた。iOSCAにおいては,モデル患者の口腔内を基にして作成した模型を使用,上顎右側6番のポケットを1歯6点で測定,記録させた。実測値の±1mmを正解とし,一致率を計算した。臨床実習中,一致率が60%に満たなかった学生を再試の対象とし,全員が60%以上の一致率となるよう指導した。臨床実習時とiOSCAでのプロービングの結果について統計学的解析を行い,臨床実習でのOSCEがiOSCAの到達度に効果を与えたかどうか検討を行った。
【結果と考察】OSCEあるいはiOSCA時,測定部位や記入ミスなどをした学生21名を除外し,68名を対象に解析した。OSCEでのプロービング一致率は平均65.9%であったのに対し,iOSCAにおける一致率は平均74.3%と統計学的に有意に上昇した(p<0.05)。また,iOSCAでは一致率100%の学生が27.9%に達した。しかしながら,測定部位や記載部位のミスがある学生が相当数存在するなど,臨床実習における指導内容に課題も残っている。
【対象と方法】平成28年度昭和大学歯学部5年生89名を対象とした。臨床実習中のOSCEには日本歯周病学会推奨基礎実習模型を使用して上顎右側歯列を1歯6点計測でプロービングし,頬側のみを記録させた。iOSCAにおいては,モデル患者の口腔内を基にして作成した模型を使用,上顎右側6番のポケットを1歯6点で測定,記録させた。実測値の±1mmを正解とし,一致率を計算した。臨床実習中,一致率が60%に満たなかった学生を再試の対象とし,全員が60%以上の一致率となるよう指導した。臨床実習時とiOSCAでのプロービングの結果について統計学的解析を行い,臨床実習でのOSCEがiOSCAの到達度に効果を与えたかどうか検討を行った。
【結果と考察】OSCEあるいはiOSCA時,測定部位や記入ミスなどをした学生21名を除外し,68名を対象に解析した。OSCEでのプロービング一致率は平均65.9%であったのに対し,iOSCAにおける一致率は平均74.3%と統計学的に有意に上昇した(p<0.05)。また,iOSCAでは一致率100%の学生が27.9%に達した。しかしながら,測定部位や記載部位のミスがある学生が相当数存在するなど,臨床実習における指導内容に課題も残っている。