第51回日本理学療法学術大会

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日本支援工学理学療法学会

日本支援工学理学療法学会
ICTを活用した遠隔地リハ支援の可能性について

Sat. May 28, 2016 1:00 PM - 3:00 PM 第3会場 (札幌コンベンションセンター 1階 中ホール)

司会:鈴木英樹(北海道医療大学大学院リハビリテーション科学研究科)

[KS1034-1] ICTを活用した遠隔地リハ支援の可能性について

小野俊也 (栄町ファミリークリニックリハビリテーション科)

私が所属する医療法人北海道家庭医療学センターは,1996年に北海道室蘭で開設し,20年の節目を迎える法人です。良質な家庭医療の実践,良質な家庭医の養成,家庭医療の発展への貢献の3つのミッションを掲げ,郡部地域への医師派遣や道内都市部への診療所事業など広域的な活動を展開しています。広域的な活動が故にタイムリーな情報共有,ミスコミュニケーションを改善するべく,ICTを活用した遠隔地支援システムを2008年から導入しています。
全診療所ではないが,セラピストも所属し,5年前からリハビリ部門としてこの遠隔地支援システムを活用しています。各診療所の形態も様々です。有床や無床診療所で勤務し,①入院・外来リハ,②訪問リハのみ,③入院・外来・通所・訪問を幅広く活動しているリハ,様々である。セラピストの人数は札幌以外,1人職場になっています。部門としては,1人職場への不安解消として,定期的に各診療所の状況報告や情報共有,勉強会を開催する事を全体目標に掲げています。ICTを活用した遠隔地支援システムは利点が多く,部門の年度活動計画の振返りでは満足度は高いものになっています。一方でモニター上でのやり取りでは時間の制限や座学中心が多く,課題もみられます。現在,年に1度は,「リハビリOnSite」と称して,札幌に集まり,2日間にかけて研修を実施しています。部門で企画チームを構成し,テーマを決め,法人の医師を講師に招くなどセラピスト以外の交流も深める場になっています。
法人の教育活動として,自己研修システムがあり,大いに活用しています。必須として,報告の場をリハビリTV会議や,全サイトの医師やコメディカル部門も参加できるTV会議「学術フォーラム」でも発表しています。多職種とのコミュニケーションの場にもICTを活用した遠隔地支援システムが活用されているのが,法人の特徴になっています。