[O-KS-10-5] 高齢入院患者における身体活動量を含めた栄養評価に基づく栄養補助食品付与の効果
Keywords:リハビリテーション, 身体活動量, 栄養付与
【はじめに,目的】
リハビリテーション病棟入院高齢患者では,リハビリテーションによる身体活動量に伴う,消費エネルギー量の増大がみられるため,現在提唱されている栄養管理方法では投与エネルギー量が不足する危険性があると考えられる。本研究の目的は,リハビリテーション病棟入院高齢患者に対する,身体活動量を含めた栄養評価に基づく栄養補助食品の付与量調整の効果を検証することである。
【方法】
対象は,2014年9月から2015年10月の期間に回復期リハビリテーション病棟に入院した65歳以上の高齢患者34名(男性11名,女性23名)で,平均年齢は82.82±8.04。そのうち,身体活動量を含めた栄養評価に基づいて栄養補助食品を付与した群(以下,介入群)18名(男性6名,女性12名),栄養補助食品を付与せず,従来の栄養管理方法で栄養設定した群(以下,コントロール群)16名(男性5名,女性11名)であった。効果検証のため,回復期リハビリテーション病棟入・退院時に摂取カロリー,BMI,Alb値,握力,起立練習量,motor Functional Independence measure(mFIM),骨格筋量,体脂肪率,基礎代謝量を調査計測し,比較・検討した。
【結果】
介入群,コントロール群の基本的属性を比較した結果,両群全ての項目において有意差が認められた項目はなかった。入・退院時の比較において,コントロール群ではAlb値(p<0.01),起立練習量(p<0.05),mFIM(p<0.01)の項目で有意な改善がみられた。介入群においては,Alb値(p<0.05),起立練習量(p<0.01),mFIM(p<0.01)に加え,コントロール群では有意な改善が認められなかった握力(p<0.05),骨格筋量(p<0.01),基礎代謝量(p<0.01),体脂肪率(p<0.05),摂取カロリー(p<0.01)においても有意な改善が認められた。なお,BMIに有意な変化は認められなかった。
【結論】
身体活動量を含めた栄養評価に基づいて栄養付与を行うことで,リハビリテーションなどによって消費エネルギーが大きいリハビリテーション病院入院高齢患者に対しても,適切な栄養管理が提供できると考えた。
リハビリテーション病棟入院高齢患者では,リハビリテーションによる身体活動量に伴う,消費エネルギー量の増大がみられるため,現在提唱されている栄養管理方法では投与エネルギー量が不足する危険性があると考えられる。本研究の目的は,リハビリテーション病棟入院高齢患者に対する,身体活動量を含めた栄養評価に基づく栄養補助食品の付与量調整の効果を検証することである。
【方法】
対象は,2014年9月から2015年10月の期間に回復期リハビリテーション病棟に入院した65歳以上の高齢患者34名(男性11名,女性23名)で,平均年齢は82.82±8.04。そのうち,身体活動量を含めた栄養評価に基づいて栄養補助食品を付与した群(以下,介入群)18名(男性6名,女性12名),栄養補助食品を付与せず,従来の栄養管理方法で栄養設定した群(以下,コントロール群)16名(男性5名,女性11名)であった。効果検証のため,回復期リハビリテーション病棟入・退院時に摂取カロリー,BMI,Alb値,握力,起立練習量,motor Functional Independence measure(mFIM),骨格筋量,体脂肪率,基礎代謝量を調査計測し,比較・検討した。
【結果】
介入群,コントロール群の基本的属性を比較した結果,両群全ての項目において有意差が認められた項目はなかった。入・退院時の比較において,コントロール群ではAlb値(p<0.01),起立練習量(p<0.05),mFIM(p<0.01)の項目で有意な改善がみられた。介入群においては,Alb値(p<0.05),起立練習量(p<0.01),mFIM(p<0.01)に加え,コントロール群では有意な改善が認められなかった握力(p<0.05),骨格筋量(p<0.01),基礎代謝量(p<0.01),体脂肪率(p<0.05),摂取カロリー(p<0.01)においても有意な改善が認められた。なお,BMIに有意な変化は認められなかった。
【結論】
身体活動量を含めた栄養評価に基づいて栄養付与を行うことで,リハビリテーションなどによって消費エネルギーが大きいリハビリテーション病院入院高齢患者に対しても,適切な栄養管理が提供できると考えた。