[P-NV-08-3] 回復期リハビリテーション病棟における血中アルブミン量低値の脳卒中患者のADL向上に影響を及ぼす因子
Keywords:回復期リハビリテーション病棟, 脳卒中, FIM
【はじめに,目的】回復期リハビリテーション病棟の脳卒中患者は,嚥下障害による経管栄養,高齢,食思低下など低栄養リスクの患者が多い。それについて,血中アルブミン量が低値であることはリハビリテーション効果の阻害因子として知られている。また,厚生労働省から,患者の入院日数やFunctional Independence Measure(FIM)の変化から求めた数値を回復期リハビリテーション病棟におけるADL改善の指標とする旨の提言が出された。本研究では,血中アルブミン量低値の脳卒中患者について,厚生労働省の提示する数値をADL改善の指標とし,数値に影響を及ぼす因子を検討した。
【方法】平成21年度から平成27年度に当院回復期リハビリテーション病棟に入院した脳卒中患者のうち,入院時血中アルブミン量が3.8g/dl未満であり,データに欠損の無い480名(男性251名,女性229名,平均年齢76.07±10.04歳)を対象とした。当院で運用しているデータベースより,年齢,性別,発症から入院までの日数,入院時経口摂取可否,入院時血中アルブミン量,BMI,入院時FIM各項目点数,入院時病棟内移動手段を調査した。本研究では厚生労働省からの提言を参考に,各患者の入院時から退院時のFIM運動項目利得合計値を,当該患者の回復期算定上限日数あたりの入院日数で除したものをFIM実績指数と定義し,ADL向上の指標として用いた。調査項目を独立変数,FIM実績指数を従属変数とした重回帰分析を実施した。性別については女性を0,男性を1,入院時移動手段については車椅子を0,補助具の有無に関わらず歩行を1,入院時経口摂取可否は経管を0,経口を1としてダミー変数を用いた。有意水準は5%とした。
【結果】回復期リハビリテーション病棟において,入院時血中アルブミン量が低値であった脳卒中患者については,入院時の年齢が低いこと,入院時FIMの移乗が高いことが,ADL改善が高くなる因子であることが示唆された。
【結論】回復期リハビリテーション病棟において,入院時血中アルブミン量が低値であった脳卒中患者については,入院時の年齢が低いこと,入院時FIMの移乗が高いことが,ADL改善が高くなる因子であることが示唆された。
【方法】平成21年度から平成27年度に当院回復期リハビリテーション病棟に入院した脳卒中患者のうち,入院時血中アルブミン量が3.8g/dl未満であり,データに欠損の無い480名(男性251名,女性229名,平均年齢76.07±10.04歳)を対象とした。当院で運用しているデータベースより,年齢,性別,発症から入院までの日数,入院時経口摂取可否,入院時血中アルブミン量,BMI,入院時FIM各項目点数,入院時病棟内移動手段を調査した。本研究では厚生労働省からの提言を参考に,各患者の入院時から退院時のFIM運動項目利得合計値を,当該患者の回復期算定上限日数あたりの入院日数で除したものをFIM実績指数と定義し,ADL向上の指標として用いた。調査項目を独立変数,FIM実績指数を従属変数とした重回帰分析を実施した。性別については女性を0,男性を1,入院時移動手段については車椅子を0,補助具の有無に関わらず歩行を1,入院時経口摂取可否は経管を0,経口を1としてダミー変数を用いた。有意水準は5%とした。
【結果】回復期リハビリテーション病棟において,入院時血中アルブミン量が低値であった脳卒中患者については,入院時の年齢が低いこと,入院時FIMの移乗が高いことが,ADL改善が高くなる因子であることが示唆された。
【結論】回復期リハビリテーション病棟において,入院時血中アルブミン量が低値であった脳卒中患者については,入院時の年齢が低いこと,入院時FIMの移乗が高いことが,ADL改善が高くなる因子であることが示唆された。