The 52st Congress of Japanese Society of Physical Therapy

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日本予防理学療法学会 » ポスター発表

[P-YB-06] ポスター(予防)P06

Fri. May 12, 2017 3:30 PM - 4:30 PM ポスター会場 (国際展示場 展示ホール8)

日本予防理学療法学会

[P-YB-06-1] 地域リハビリテーション活動支援事業に対する意識調査
―三重県理学療法士会としての今後の課題―

南出 光章1, 高橋 猛2, 伊藤 卓也3, 澤田 智司1, 柳瀬 仁4 (1.しおりの里デイケアセンター, 2.鈴鹿医療科学大学, 3.主体会病院, 4.医療法人碧会)

Keywords:介護予防, 地域リハビリテーション活動支援事業, アンケート

【はじめに,目的】平成26年介護保険法改正により,介護予防・地域リハビリテーション活動支援事業(以下,地域リハ支援事業)への理学療法士・作業療法士・言語聴覚士(以下,リハ専門職)の積極的な関与が推奨された。三重県理学療法士会は県行政の支援を受け,平成28年4月1日に「三重県リハビリテーション情報センター(以下,リハ情報センター)」を設立し,今回地域リハ支援事業を推進することを目的にアンケート調査を行ったので報告する。

【方法】平成28年3月から5月,県内リハ専門職の在籍する263施設に郵送にて調査を行なった。内容は(1)施設区分,人員充足度(2)平成27年度,地域リハ支援事業に関わったか?(「はい」の場合:①申請方式②内容③募集方法④運営の問題点)(3)今後地域リハ支援事業に関わりたいか?①どのような事業に関わることができるか?②関わろうと思われない理由とした。

【結果】県内140施設,53.2%から回答を得られた。施設区分は,急性期:23,回復期:10,維持期:16,診療所:21,在宅系(入所):38,在宅系(通所):19,その他:13であった。リハ専門職の充足度において不足数0は,理学療法士:60%,作業療法士:56%,言語聴覚士:59%であった。地域リハ支援事業において平成27年度に関わったのは34%(48施設)(以下,施設省略)であった。申請方式は,行政からの委託88%(30)・行政に働きかけ16%(7)であった。事業内容は,運動機能向上は91%(43),認知症予防・支援は38%(18),閉じこもり予防・支援は34%(16),他栄養改善,うつ予防・支援施設等であった。利用者募集方法は,介護関係者の勧め70%(33),広報51%(24),保健師の勧め26%(12)等であった。運営における問題点は,利用者間の機能レベルの違い49%(23),利用者の意欲の違い32%(15),継続利用困難32%(15)が主な問題点であった。今後依頼があれば関わりたいと考える施設は65%(91)であり,関われる内容は,通所・訪問等での介護職員等への助言82%(75),地域ケア会議への参加85%(77),住民運営の通いの場での介護予防77%(70)であった。また関わろうと思わない施設は35%(49)であり,理由は施設の業務で手一杯92%(44),施設の協力が得られない4%(2)等であった。

【結論】平成27年度地域リハ支援事業へ関わった施設は34%であるが,今後関わっていきたいと考える施設は65%である。しかし関わろうと思わない施設も35%あり,理由として4割近くの施設でリハ専門職のマンパワー不足によるものが示唆された。今後具体的活動のためには,所属機関の理解,リハ専門職の介護予防に関する研修・啓発・情報共有・協力体制の構築を行うことが重要であると考えられた。また制度に関しての周知や施設特性のある課題もあげられ今後さらなる取り組みの必要性が示唆された。