The 52st Congress of Japanese Society of Physical Therapy

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日本予防理学療法学会 » ポスター発表

[P-YB-12] ポスター(予防)P12

Fri. May 12, 2017 3:30 PM - 4:30 PM ポスター会場 (国際展示場 展示ホール8)

日本予防理学療法学会

[P-YB-12-5] 医療系大学生における身体活動量と生活習慣の関係

葉山 静香1, 赤塚 清矢2, 諏訪 愛理3 (1.北村山公立病院, 2.山形県立保健医療大学, 3.鶴岡協立リハビリテーション病院)

Keywords:医療系大学生, 身体活動量, 生活習慣

【はじめに,目的】

生活習慣が乱れやすいことが報告されている。また,青年期の平均歩数は厚生労働省が推奨する歩数である10,000歩に達していない。そして,女性の医療系大学生は運動不足を自覚しながらも,実際に運動を行っていないことが報告されている。本研究の目的は,医療系大学生の身体活動量と生活習慣の実態を把握し,検討を行うことである。

【方法】

対象は,医療系大学生30名(男性9名,女性21名,年齢21.2±0.9)である。測定には,加速度計付生活習慣記録器,体組成計,アナログ握力計,等尺性筋力測定器,自転車エルゴメータ,呼気ガス分析装置,心臓運動負荷装置モニタリングシステムを用いた。身体活動量は加速度計付生活習慣記録器を使用し,1週間の測定を行った。厚生労働省が推奨する10,000歩を基準に,1週間の平均歩数が10,000歩以下の対象者を身体活動量低群(L群),10,000歩以上の対象者を身体活動量高群(H群)に群分けした。身体的特性は,身長,体重,BMI,体脂肪率・筋肉量・骨量,握力,膝関節最大伸展トルク,無酸素性作業閾値(AT),酸素摂取量(VO2),二酸化炭素排出量(VCO2)を測定した。V-slope法により求めたATにおける収縮期血圧と心拍数を乗じて,二重積を算出した。健康度,生活習慣の測定には,「健康度・生活習慣診断検査(Diagnostic Inventory of Health and Life Habit:DIHAL.2)」を用いた。統計処理は,データに欠損のない対象者を解析対象とし,対応のないt検定,ピアソンの相関係数を用いた。

【結果】

L群は20名(男性6名,女性14名),H群は6人(男性3名,女性3名)であった。身体的特性は,身長以外の項目で男女間に有意差を認めなかった。身体活動量別の比較では,VO2とVCO2(p<0.05)及び歩数(p<0.01)においてH群で高値を示した。DIHAL.2の各尺度・因子の得点について,社会的健康度においてH群で高値を示し(p<0.05),運動行動・条件と歩数で相関を認めた(r=0.549,p<0.01)。健康度・生活習慣パターン判定について,DIHAL.2の健康度・生活習慣パターンの判定基準に基づき,4分類した結果,充実型11名(L群8名,H群3名),生活習慣要注意型10名(L群8名,H群2名),健康度要注意型1名(L群1名,H群0名),要注意型4名(L群3名,H群1名)であった。

【結論】

要注意型,生活習慣要注意型,健康度要注意型に属するL群は,身体活動量を増加し,生活習慣の内容を振り返り改善を図る必要があると考えた。また,生活習慣要注意型,要注意型に属するH群においても,要因を分析し生活習慣の見直しを行う必要があると考えた。