[SK-3-2] 障がい者スポーツ支援の立場から
スポーツ理学療法分野では,速やかにスポーツ復帰をするための介入として,痛みのコントロールやコンディショニング,スポーツ実践能力の向上を目的としたトレーニング,障害予防などがある。さらに,足底板をはじめアンダーウェアなどの身体に接する物との関係によってパフォーマンスを向上させる分野にも及んでいる。障がい者のスポーツにおいては,障害があってもスポーツができるようにルールや道具が工夫されているが,その道具は障害を補うため,障害をより有利にするため,残存機能を最大限に生かすために試行錯誤が行われてきた。障がい者のスポーツ分野においても身体と接する物の影響は大きく,むしろ健常者のスポーツよりもパフォーマンスを大きく左右するといえる。
昨年行われたリオデジャネイロパラリンピックでは,義足の幅跳びの選手が健常者の記録を超えるのではないかと大きな話題になり,スポーツ義足が注目された。しかし,高価で,高性能なものがあれば誰もが好記録を出せるわけではなく,それを使いこなす鍛え上げられた身体とその身体と物との適切な関係が必要である。つまり,障害にあわせたスポーツ用具の工夫,障害のある身体と物との関係を良好にすることがパフォーマンスの向上に直結する。
日本パラリンピック委員会の医・科学・情報サポート事業の1つであるバイオメカニクスサポートでは,理学療法士が中心となって活動している。選手の能力を引き出すために,あるいはフォーム改善の手がかりになるように,競技別スキルテストや競技中のパフォーマンス解析を行っている。今回,ウィルチェアラグビーで行ってきたサポートと,競技用車いすのシーティング,スポーツ障害を予防する防具などを紹介する。今後どのように支援工学につなげていけるか,元日本代表選手であり現日本代表の強化に関わる三阪コーチと共に考えていきたい。
昨年行われたリオデジャネイロパラリンピックでは,義足の幅跳びの選手が健常者の記録を超えるのではないかと大きな話題になり,スポーツ義足が注目された。しかし,高価で,高性能なものがあれば誰もが好記録を出せるわけではなく,それを使いこなす鍛え上げられた身体とその身体と物との適切な関係が必要である。つまり,障害にあわせたスポーツ用具の工夫,障害のある身体と物との関係を良好にすることがパフォーマンスの向上に直結する。
日本パラリンピック委員会の医・科学・情報サポート事業の1つであるバイオメカニクスサポートでは,理学療法士が中心となって活動している。選手の能力を引き出すために,あるいはフォーム改善の手がかりになるように,競技別スキルテストや競技中のパフォーマンス解析を行っている。今回,ウィルチェアラグビーで行ってきたサポートと,競技用車いすのシーティング,スポーツ障害を予防する防具などを紹介する。今後どのように支援工学につなげていけるか,元日本代表選手であり現日本代表の強化に関わる三阪コーチと共に考えていきたい。