日本デザイン学会 第69回研究発表大会

基調講演


「八王子市におけるCovid-19対策と保健所のシステムデザイン」


 大会テーマ「変化“せられる”デザイン」が主張する「変化」の主要因の一つに、Covid-19の流行があります。その影響は今後数年に渡り、デザインの実践や研究の場で確認され、情報共有され、そして評価されていくでしょう。

 このことと、開催校無しのオンラインイベントであることを踏まえ、本大会では、少々思い切った基調講演を企画しました。「日本で最もCovid-19流行の影響を受けたデザイン部」を自治体の保健所と捉え、どのように変化“せられた”のか、責任者に解説を頂くものです。

 登壇者は、参考例としてメディアにたびたび取り上げられる八王子市のコロナ対策チームを立ち上げた菅野 匡彦 氏です。「お役所仕事」と称されることの多い縦割り行政において、前例の無いなか、どのように計画を立て、関係各所と連携していったのか、なぜ、柔軟な対応ができたのか、これまでのキャリアを踏まえた行政デザインの視点からのお話しは、私たちが「変化“せられる”デザイン」の実践や研究に取り組む上で、さまざまな気づきにつながるのではないでしょうか。

 皆さま、奮ってご参加下さい。


登壇者:菅野 匡彦(八王子市医療保険部長兼健康部(八王子市保健所)ワクチン接種体制確保担当部長)

 1989年に八王子市役所に入庁し、医療保険部成人健診課、総合経営部経営計画第一課(課長)、医療保険部保険年金課(課長)、生涯学習スポーツ部文化財課(課長)をへて、2022年度より現職。新型コロナ感染症の感染拡大を受け、2020年より医療保険部地域医療体制整備担当兼健康部(八王子市保健所)感染症対策支援担当課長(新型コロナウイルス感染症対策地域医療体制整備担当)を兼務。厚生労働省がん検診のあり方に関する検討会構成員(2012~16年度)。