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[1C-02] タイポグラフィック図像(typographic picture)の再検討
Basic Englishのための視覚教材を中心に
キーワード:Typography, Isotype, Basic English
現代の標準化ピクトグラムが歴史的に排除してきた記号の特性を改めて見直すことを目的として、アイソタイプとその同時代の図像表現を「タイポグラフィック図像」として一括し、再検討した。「タイポグラフィック図像」とは、アイソタイプに埋め込まれた語で、同じ意味を表す記号は活字のように同型のかたちを用いるという用法上の含意を持つ。タイポグラフィック図像の代表的な使われ方は展開された図像であり、実際には事例ごとに微妙な変化がある。このようなタイポグラフィック図像の用法は、ノイラートの下で経験を積んだルドルフ・モドレイが渡米後に制作した図像にも見られることから、本発表は、両者がともに関わって制作したベイシック・イングリッシュの視覚教材を取り上げ、タイポグラフィック図像を再検討し、標準化ピクトグラムとは異質の図像性に光をあてた。その結果、タイポグラフィック図像をタイポグラフィックな性質、画像的な性質、さらにスクリプト的な性質の3つの傾向が組み合わさった領域として見る見方が有効であり、3つの傾向の有機的な結合を考えることが今後の課題であることを示した。