日本デザイン学会 第69回研究発表大会

講演情報

テーマセッション

[1C] タイポグラフィ研究部会「タイポグラフィへの視点/タイポグラフィからの視点」

2022年6月26日(日) 09:00 〜 10:40 口頭発表 第1会場

座長(テーマセッション):山本 政幸(東海国立大学機構 岐阜大学 教育学部)

10:20 〜 10:40

[1C-05] 江戸時代染織の模様構成における文字の役割変化

文字模様図案と反故染模様の比較を通じて

*伊川 絵理1、藤崎 圭一郎1 (1. 東京藝術大学)

キーワード:Kimono, Typography, Characters

江戸時代の前期から中期にかけて、文字を用いた染織図案が流行する。これらの模様は文字を絵模様と混成させ、変形や配置を行うものである。一方、江戸時代中後期にかけては反故染模様と呼ばれる模様が出現する。現在はほとんど絵画上でしか見ることのできないこの模様は、前中期の文字模様図案とは異なり、文字だけで図案の全体を構成することが特徴的である。本研究では、文字模様と反故染模様の比較を通じて、文字が図案構成上で果たす役割について考察する。