日本デザイン学会 第69回研究発表大会

講演情報

口頭

[5A] デザイン方法論

2022年6月25日(土) 09:00 〜 11:00 口頭発表 第5会場

座長:柳澤 秀吉(東京大学)

09:00 〜 09:20

[5A-01] パース感覚の習得を容易にする練習法の提案

*阿部 賀史1、蘆澤 雄亮2 (1. 芝浦工業大学大学院、2. 芝浦工業大学)

キーワード:perspective, sketch, practice method

デザインにおいてスケッチは「頭の中のイメージを視覚化する」ことと、「第三者への伝達」の2つの役割を果たしていると言われており、重要視されている。この時、後者においては正確な情報の伝達が目的となるため、透視図法としての正確性が求められる。しかし、スケッチ技術の習得には、習得する者の学修意欲に関わらず、習熟度に絶対的な差が生じてしまうケースが間々存在する。従って、この研究の目的は、透視図法の習熟度が高まりにくい学生を対象に、透視図法の習得を容易にする練習法を開発することである。習熟度の上がりにくい被験者1名を本研究の対象者として設定し、さまざまな練習法を用いて立方体を描かせる実験を行った。研究の対象者が当初に描いた立方体と、発案した練習法を用いて描いた立方体の正確さの変化を見ることで、習熟度の変化を確認した。その結果、立方体の上面についてのみ、正確な透視図法で描かせることができる練習法を開発することができた。 ただし、立方体の高さを表す線、底面を表す線においては、発案したどの練習法を用いたとしても正確さに欠けることが確認された。