日本デザイン学会 第69回研究発表大会

講演情報

口頭

[5D] 環境デザイン

2022年6月26日(日) 13:00 〜 14:20 口頭発表 第5会場

座長:平松 早苗(株式会社ars設景研究所)

13:40 〜 14:00

[5D-03] 国際競技大会におけるサインの提案

第19回FINA世界水泳選手権2022福岡大会に向けて-1

*金子 千聖1、星野 純平1、工藤 真生2、須長 正治2、尾方 義人2、伊原 久裕2 (1. 九州大学大学院芸術工学府、2. 九州大学大学院芸術工学研究院)

キーワード:Sign, Universal design, Inclusion

多様な人々が一同に会する国際競技大会において、わかりやすいサインは長年の課題であるが、近年、サイン本来の目的から外れ、サインの理解のしやすさが蔑ろになっている事例が散見される。本稿では、ユニバーサルデザインの観点から理解度に着目したサインデザイン(主に矢印)を提案し検証することを目的とした。ケーススタディとして、第19回FINA世界水泳選手権2022福岡の屋外誘導サインを対象とし、①読み間違えがない「方向」矢印: JIS規格の方向矢印の軸を170%長くしたもの、②「引き戻し」がわかる矢印:「始点」と「終点」の位置が非対称なもの、以上2点を制作し、ヒアリング調査を行った。結果、どちらも最も高い理解度を得ることができた。また、歩行者の目線に立ったナビゲートという面から③わかりやすい歩行案内シンボル:歩行者に向けて、現地点から目的地までの目安を提示するもの、を新たに制作した。どの提示方法がわかりやすいかを検証するためにヒアリング調査を行い、移動時間(min)と歩行を表すピクトグラムとの併記が良いことが明らかとなった。