日本デザイン学会 第69回研究発表大会

講演情報

口頭

[5D] 環境デザイン

2022年6月26日(日) 13:00 〜 14:20 口頭発表 第5会場

座長:平松 早苗(株式会社ars設景研究所)

14:00 〜 14:20

[5D-04] 国際競技大会におけるピクトグラムの提案

第19回FINA世界水泳選手権2022福岡大会にむけて-2

*久米 聖伍1、鈴木 智畝1、工藤 真生2、須長 正治2、尾方 義人2、伊原 久裕2 (1. 九州大学大学院芸術工学府、2. 九州大学大学院芸術工学研究院)

キーワード:Pictogram, Universal design, Gender-neutral

JISの標準化案内図記号の制定以降、日本で開催する国際競技大会で使用される案内ピクトグラムには、JISに準じたピクトグラムが採用されることが多い。この研究では、第19回FINA世界水泳選手権2022福岡大会をケーススタディとして、ユニバーサルデザインの観点、ならびに社会包摂の観点から、歩きスマホ禁止などJIS規格の図記号に含まれない会場用のピクトグラムに加え、改良が必要と考えた5つのJIS案内ピクトグラム、ならびにジェンダーニュートラル人型ピクトグラムも含め、デザインを検討した。デザイン案の作成にあたり、文献を参照して設定した9つの方針を基にデザインを検討、1種類あたり4案に絞り込んだ。次に作成した4案の評価とその理解度を調査するために93名の被験者にアンケートを実施した。調査の結果、最適と判断していたピクトグラムは概ね良好な理解度を示していたが、配信や動画撮影禁止等の、スマートフォンを用いた行動表現などでは、理解度が低い傾向が見られた。また、ジェンダーニュートラルな人型ピクトグラムに関しては、調査結果から最も中性的であるものを採用した。