日本デザイン学会 第69回研究発表大会

講演情報

口頭

[6B] デザイン史

2022年6月25日(土) 13:00 〜 14:40 口頭発表 第6会場

座長:工藤 芳彰(拓殖大学)

14:00 〜 14:20

[6B-04] 20世紀前半に日本でデザイン教育を受けた中国人学生の留学実態

東京高等工業学校工業図案科と東京高等工芸学校における留学生の動向

*周 晨禾1、樋口 孝之2 (1. 千葉大学大学院 、2. 千葉大学)

キーワード:Modern Design Education, Chinese students, Study Abroad in Japan

東京高等工業学校における工業図案科(1899-1917年)および東京高等工業学校工業図案科の廃止後に設立された東京高等工芸学校(1921-1944年)は,千葉大学工学部の前身であり,日本において近代デザイン教育を創始した重要な学校である。20世紀初期から日中戦争が始まるまでは中国人の日本留学の最隆盛時期であり,上記の二つの学校においても中国人学生の在籍が確認できる。本稿では東京高等工業学校の工業図案科と東京高等工芸学校における中国人学生を研究対象とする。
本研究の目的は,対象とする時期に両学校へ留学した中国学生の人数,名前,身分,留学費負担,被教育内容,卒業後進路などの基本情報を確認し,日本近代デザイン教育を受けた中国人学生の留学実態という史実を記述することにある。