日本デザイン学会 第69回研究発表大会

講演情報

口頭

[9A] 形態、構成、デザイン計画

2022年6月25日(土) 09:00 〜 11:00 口頭発表 第9会場

座長:安齋 利典(札幌市立大学)

10:00 〜 10:20

[9A-04] ペンジュラム・パターンの生成プロセスの「加速度」に基づく解析(8)

ペンジュラム・パターンの生成規則の数理モデル化による形体情報の観察・把握の方法(14)

*石井 宏一1 (1. 秋田大学)

キーワード:Pendulum Pattern, gravity, centrifugal force

「ペンジュラム・パターン」は振り子の減衰運動の軌跡によって生じる形体である。本研究はその生成規則を数理モデル化し、常微分方程式で記述することで問題点の解消を図るとともに、非線形力学系の諸法則の活用により造形的性質の明確化を主眼にする。 ペンジュラム・パターンを現実空間において作成する際の問題点として、振り子運動の初期に生じる「軌跡の乱れ」が知られている。従前の知見では乱れの原因は錘を吊り下げている「紐」の「ねじれ」や「よれ」とされてきた。しかし本数理モデルに基づきコンピュータ・シミュレーション実験を行った際にも同様の乱れが確認できる。このようなことからすると、運動システム自体にその原因が内在していると仮説が成り立つ。 本報では、遠心力と重力との関係性に基づく解析方法を用いて、「乱れの原因」について探究した事例について報告する。