13:20 〜 13:40
[9D-02] 仮想空間における植物配置が情報処理の知的生産性に及ぼす影響 (その1)
キーワード:Virtual Space, Plant, Productivity
近年、職場の労働者の安全と健康を確保することが求められている。そのようななか、植物を利用した室内環境は、メンタルヘルスケアの予防と改善に効果があるとされている。これらより、オフィスにおける労働者のメンタルヘルスケアには、植物の効果や植物を用いた空間の検討が必要である。本研究の目的は、情報処理に着目し、異なる植物配置による知的生産性への影響を心理反応、生理反応、作業成績を用いて総合的に明らかにすることである。まず、知的生産性の把握実験における緑視率を設定するため、緑視率毎に印象評価をおこなう。また、実空間で印象評価をおこなっている既往研究と比較し、仮想空間における評価の特徴を把握する。被験者 48 名全員に緑視率を 0.0%~ 15.0%の間で0.5% 毎に変化させていき、全31パターンにおける空間の印象評価をおこなった。印象評価の形容詞対は、室内緑化に関する評価の観点から合計 20 問、7 段階評定尺度とした。得られた印象評価の結果から、潜在因子を抽出するために、緑視率毎の評価値を用いて因子分析をおこなった。因子分析から、実空間と仮想空間で同様の評価が得られた。心理的評価、植物量評価共に、平均して7.9%の緑視率で最も高いことが明らかとなった。