日本デザイン学会 第69回研究発表大会

講演情報

口頭

[9D] デザイン評価、感性工学、人間工学

2022年6月26日(日) 13:00 〜 14:40 口頭発表 第9会場

座長:小山 慎一(筑波大学)

14:00 〜 14:20

[9D-04] 想像的思考活動が前頭葉部脳血流量に与える影響

*宮田 康平1、小山 慎一2、蘆澤 雄亮3 (1. 筑波大学大学院、2. 筑波大学、3. 芝浦工業大学)

キーワード:Brain Activity, Imagination, Perceptual Sensitivity

昨今では創造活動時の脳活動特性を探るべく、主にNIRS脳計測装置を使用した研究が盛んに行われつつある。創造的思考活動と知覚敏感性に注目した研究では、創造性タスク実験時に脳活動がより高い状況を示すという仮説に反し、創造的思考タスクの方が前頭前野は賦活しにくく、知覚敏感性の高いグループの方が賦活しにくいことを示唆する計測結果を得ている。このような背景から本研究では、知覚敏感性の高いグループの前頭葉が賦活しにくい傾向に着目し、想像的思考タスクを設定した上で、実験を行うことを目的とした。想像的思考においても、創造的思考と同様に、賦活しにくい傾向が得られると推測した。そこで知覚敏感性の違うグループに対して、想像的思考タスクと非想像的思考タスクを実施し、この時の前頭葉部の脳活動をNIRS脳計測装置によって計測、及び比較した。この結果、本研究で設定したタスク実施後の安静期間では、タスク実施前の計測値まで下がらないこと、つまり思考活動後は賦活状況が続きやすいという傾向が示され、この傾向は知覚敏感性の高いグループの方がより見られた。