[PA-17] Object-based learningの機能拡張によるコミュニケーションデザイン
キーワード:Object-based learning, Object therapy, Well-being
ミュージアムのオブジェクトを用いたアクティブラーニングであるオブジェクトベースラーニング(Object-based learning)に関して近年、視覚判断力、空間判断力、記述(言語)力、コミュニケーション力、比較分析力そして交渉力が涵養されるとされ、「オブジェクトを用いた教授手法」としてのみならず、「オブジェクトを介したコミュニケーション手法」として再考を受けるようになってきた。オブジェクトベースラーニングの分野横断型学習としての有用性に注目を集まる一方で最近、その精神療法としての可能性に注目が高まってきている。アートを用いたオブジェクトテラピーが、臨床の枠組みにおいて参与者の孤独感あるいは社会的孤立を改善させることが明らかにされてきたのである。本発表では、ミュージアムのオブジェクトが人びとのウェルビーイングにどのように貢献することができるのかについて、教育学的文脈および心理学的文脈から論じていく。そして、オブジェクトベースラーニングおよびオブジェクトテラピーの実践デザインについて、多角的に検討したい。