日本デザイン学会 第69回研究発表大会

講演情報

ポスター

[PB] エリアB(グラフィック、CG、情報、インタフェース、方法論、ファッション、ユニバーサル)

2022年6月26日(日) 10:50 〜 11:50 エリアB (ポスター発表)

[PB-13] 人間理解に重要な、デザインリサーチで解釈しづらい活動の実践報告

自然と関わる生活の実践・観察から

*荒石 磨季1、安武 伸朗1 (1. 常葉大学)

キーワード:Design research, Ethnography, Narrative


デザインは、経済活動につながる利便性や社会活動における相互理解、個人の自己実現などに関連する、一つの定義に収まらない仕組みづくりと考える。それ故に、原点としての人間理解は欠かせない。一方でデザインリサーチは経済活動とのつながりが強く、人間理解を狭い範囲にとどめてしまうのではないか。
筆者は、人と微生物の関わりとはどういうものかという問いを持ち、畑作りや発酵食品作りの実践・観察を行なった。その内容についてデザインリサーチの手法で評価、分析を試みたが納得が得られなかったため、デザイン以外の概念を用いて解釈を行ない、豊かな感情や行動を理解した。本稿は人間を理解する上でデザインリサーチでは解釈しにくい領域が存在することと、複数分野の視点を掛け合わせることによる人間理解の可能性を報告する。