[PB-16] 視点の違いを楽しむ共観プロセスの解明
キーワード:"Tomomi", Viewpoints, Interpretation
札幌市立大学デザイン学部福田ゼミでは、作品制作とその作品を展示し鑑賞し合うことを何度も行なうことから、共観(ともみ)のプロセスを解明する活動を行なっている。共観とは、参加者の視点と立場を共有するときに起きる違いを味わう状態のことである。
この活動の発端は、協働の楽しさを知るために活動初期に行なったボードゲームや粘土遊びを通して、お互いの視点を味わうことの楽しさに気付いたこと、そしてそれは他者の視点の中に自分の視点との類似点を見つける「共感」、他者の視点へと自分の視点を寄せていく「同調」とも異なることに気付き、その状態に「共観」と名付けたことから始まる。
本研究では、共観のプロセスを解明するため、まず私たちが行なってきた作品制作と相互鑑賞の実践を振り返り、それぞれの実践の流れを整理した。そして、流れを比較することで、共通点を見出し、違いを味わう状態がどのように発生するのかを考えた。