日本デザイン学会 第69回研究発表大会

講演情報

ポスター

[PC] エリアC(マネージメント、計画、教育、システム・形態、構成、論、史、材料計画、デザイン評価、感性工学、人間工学)

2022年6月25日(土) 11:10 〜 12:10 エリアC (ポスター発表)

[PC-02] ARを用いた新しい本との出会い方の研究

*柴崎 真里1、渡邉 慎二2 (1. 千葉大学大学院、2. 千葉大学)

キーワード:AR, Library, A chance encounte


近頃、本をインターネットで購入することが多く、書店空間ならではの楽しさが失われつつある。
ARを用いて書店空間で本との出会いをつくり、購入体験をより豊かにすることが可能であるがその検討はまだされていない。
そこで本研究では、本との偶然の出会いを仕掛ける新しい書店の提案を目的とする。
本との偶然の出会いの要件を探るため、書店の中で追跡調査を行った。その結果、好きなジャンルを追いかけている、限られた範囲で行動しているという2点の原因により現在の本との出会い方に偏りが見られた。
書店を回遊することで偶然の出会いが増える、外から見えないジャンルが分かれば回遊を促せると考え、偶然の出会いの要件を「書店を誘導すること」と「サブジャンルを見せること」の2つに定めた。
2つのデザイン要件をもとに文字、足跡、キャラクターの3つプロトタイプを制作・検証し、文字とキャラクターを組み合わせたAR表現を最終制作の方針とした。
サブジャンルを表すキャラクターが、一文を軌跡に残しながら本まで誘導するAR表現を最終制作とした。 来客者がAR表現に誘導され、今まで目に留まらなかった本に出会っていく書店空間を想定している。