日本デザイン学会 第69回研究発表大会

講演情報

ポスター

[PC] エリアC(マネージメント、計画、教育、システム・形態、構成、論、史、材料計画、デザイン評価、感性工学、人間工学)

2022年6月26日(日) 10:50 〜 11:50 エリアC (ポスター発表)

[PC-07] 100%天然素材でできたストロー

プラスチック代替素材を活用した開発の試み

*酒井 日出子1 (1. 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター)

キーワード:Straw, Plastic alternative, Natural materials


世界各地でプラスチック規制が広がる中,プラスチックストローは使い捨てプラスチックの世界的なシンボルとなっている.使い捨てプラスチックストローの代替品としては,紙ストローの需要が高まっているが,紙ストローは添加剤や合成接着剤などが用いられており,環境への影響が考えられる.そこで本研究では環境負荷の少ない100%天然由来でできたストローの研究開発を目的とし,100%天然素材でできたストロー試作製作を目標とした.試作品の目標値は,水に浸漬させた場合,2時間以上の耐久性すなわち使用が可能であり,耐熱温度65℃とした.これはカップ内に入った飲料水をストローで飲む場合,2時間以内に飲み切ると想定し,また既存の電子レンジ機能において,自動飲み物設定が55℃から60℃であることをふまえたためである.その結果,100%天然由来の基材(繊維,木粉,突板)と食品に用いられる100%天然由来のバインダー(グルコマンナン,ワックス,シェラック)の組み合わせにより2時間以上の耐久性と耐熱温度65℃のストロー試作を得ることができたのでここに報告する.