会長挨拶
第43回風力エネルギー利用シンポジウム開催にあたって
一般社団法人日本風力エネルギー学会会長前田 太佳夫三重大学 工学部 |
コロナウイルス感染症が徐々に落ち着きつつありますが、まだ予断を許さない状況にあるため、本年度も風力エネルギー利用シンポジウムをオンラインで開催することになりました。
本年度のシンポジウムでは、脱炭素社会に向けて、革新的なエネルギー技術の創出と持続可能な社会の実現のために、世界的な功績を挙げてこられた研究者にメッセージをいただくことになり、国立研究開発法人産業技術総合研究所 ゼロエミッション国際共同研究センター長 吉野 彰 先生からビデオメッセージをいただけることになりました。吉野先生は私たちの生活にはなくてはならないリチウムイオン二次電池の創出により2019年にノーベル化学賞を受賞されています。
第1日目は、所轄官庁の第一線で活躍されている方々に風力エネルギーの最新情報と今後の方向性についてご講演をしていただきます。また、今後の風力発電を支えるための人材育成について、大学、学協会および自治体の取り組みをご紹介していただきます。第1日目の最後には、本会の取り組みとして、女性の活躍のための環境整備や研究会活動の報告、洋上風力導入促進に向けての本会の役割について発表を行います。
第2日目は、風力エネルギーの高度利用および関連技術について研究発表が行われます。今後の展開が期待される洋上風力発電をはじめ、ウインドファーム制御・風車後流、気象・海象、小形風車、メンテナンス・モニタリング、落雷、着氷、新しい風力技術、経済性・社会受容性など、本会ならではの幅広い分野にわたります。
多くの皆様にご参加いただき、活発な議論を通じて、我が国の風力発電の進歩ならびに風力発電産業の活性化に寄与することを願います。