Japanese society of radiological technology kinki branch

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Oral Presentation

General Radiography

Sat. Jan 20, 2018 1:50 PM - 3:10 PM Room1 (2F)

座長:小林 弘幸(日赤和歌山医療センター)、岸本 健治(大阪市立大学医学部附属病院)

2:10 PM - 2:20 PM

[03] Evaluation of pelvic images using digital scattered x-ray removal processing

*田和 慶悟1、樫山 和幸1、松浦 義弘1、榎本 善文1、中岡 照郎1、中邑 友美1、中前 仁志1、船橋 正夫1 (1. 大阪急性期・総合医療センター)

【目的】外傷患者の骨盤撮影は,手術室や病室等,ポータブル撮影にて対応することが多い.これは一般撮影室で行われる撮影とは異なり,装置やグリッド,ポジショニング等,撮影手技の制約を強く受ける.今回,グリッドを使用して撮影されている骨盤領域での散乱線除去処理(Virtual Grid:VG)の適応について検討したので報告する.

【方法】骨盤ファントムを用いて管電圧を70kV,80kV,90kVと変化させ,ファントム透過後の線量が同等になる撮影条件を求めた.それらの撮影条件にて骨盤ファントムの正面,インレット,アウトレットの3方向のグリッド(+)とグリッド(-)を撮影し,グリッド(-)画像にはVG処理を行った.得られたグリッド(+)画像とVG処理画像について,画像内に関心領域(腰椎・骨盤部)を設定してコントラストを求めて評価した.次にハウレットチャートを骨盤ファントム上に配置し,同様にグリッド(+)とグリッド(-)にて撮影し,グリッド(+)画像とVG処理画像の視覚評価を行った.

【結果】グリッド(+)画像とVG処理画像の関心領域(腰椎・骨盤部)のコントラストは,正面画像ではVG処理画像のコントラストが高く,インレット画像とアウトレット画像では同等であった.また,管電圧が変化してもコントラストは同等であり,管電圧の影響による変動は少なかった.ハウレットチャートの視覚評価では,VG処理画像はグリッド(+)画像と同等以上の結果となった.

【考察】VG処理画像では,グリッド(+)画像と同等以上のコントラスト改善効果があり,ポータブル撮影で対応する骨盤領域に有用であると考える.