Japanese society of radiological technology kinki branch

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Oral Presentation

General Radiography

Sat. Jan 20, 2018 4:30 PM - 5:10 PM Room1 (2F)

座長:谷口 雅基(和歌山ろうさい病院)、西浦 素子(大阪物療大学)

4:30 PM - 4:40 PM

[09] A study on the usefulness of mean glandular dose measurement using a new phantom in mammography

*上村 拓幹1、松本 光弘2、橋口 洋輝1 (1. 大阪大学医学部保健学科放射線技術科学専攻、2. 大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻)

【目的】乳房撮影領域において,蛍光ガラス線量計(302M)を用いて,1回の照射のみで平均乳腺線量(Mean glandular dose:MGD)が計測できるファントムを開発しその有用性について検討した.

【方法】試作ファントムは5mm厚のPMMA製(190×247mm,8枚)で1枚につき302Mが3本挿入でき,一次線の重なりや,二次散乱線の吸収を考慮し,一回の曝射のみでMGDを測定できる構造で,2.0cmから4.5cmまで0.5cm間隔が選択できる.管電圧は26,28,30,32kVで,50mAs一定,Mo/Mo/,Mo/Rhで平均吸収線量を測定した.本法を一回曝射法と呼ぶ.次に,同装置から得られたPDDデータから平均PDDを計算し,表面吸収線量との積からMGDが求まる.これをPDD法と呼ぶ.乳房撮影領域において平行平板形電離箱と蛍光ガラス線量計から得られるMGDの実測値には相関がみられ,蛍光ガラス線量計から電離箱への補正係数が先行研究より得られているので一回曝射法で得られた値を電離箱値へ補正し,PDD法と比較し有用性を検討した.

【結果】Mo/Mo,Mo/RhのどのファントムでもPearsonの相関係数検定では1.0に限りなく近い値が得られ(P<0.01),極めて高い相関が示された.

【考察】電離箱線量計を用いたPDD法と蛍光ガラス線量計を用いた一回曝射法では不確かさ成分は異なるが,それぞれを±10%と見積もっても,十分にその精度が確認された.

【結論】一回曝射法のMGDはPDD法から得られた結果と極めて高い相関があり有用である.