日本放射線技術学会 近畿支部 第61回学術大会

講演情報

一般演題

MRI 撮像技術

2018年1月20日(土) 17:10 〜 18:00 第1会場 (2階 鳳凰の間(東))

座長:河崎 良太(和歌山ろうさい病院)、山城 尊靖(箕面市立病院)

17:50 〜 18:00

[17] 静音化撮像における基礎的検討

*出田 貴裕1、中島 麻美子1、石澤 大介1、野口 麻里1、吉田 麻弥1、宇都宮 あかね1 (1. 大阪市立大学医学部附属病院 先端予防医療部附属クリニックMedCity21)

【背景・目的】近年,MRI撮像において静音化技術が開発されている.しかし,静音化撮像はTRやTEの延長,k-spaceの収集法の違いなどによるコントラスト変化などが懸念される.そこで,ファントムにおける静音化撮像の基礎的検討を行ったので報告する.

【方法】装置はHITACHI社製ECHELON OVAL 1.5T,コイルはNV Coil 15chを使用し,ファントムは白質,灰白質のT1値と同等となるように造影剤を希釈した自作ファントムと装置付属ファントムを使用した.soft SE法においてTR,TE,Flip Angle,soft FSE法においてTE,echo factor,phase matrix,RAPIDを変化させ,自作ファントムにてコントラストの検討,装置付属ファントムにてSNRの検討をそれぞれSE法,FSE法と比較し行った.

【結果】soft SE法に関して,TRのコントラストはわずかに低下しSNRは増加した.TEのコントラストはわずかに増加しSNRは一定であった.Flip Angleのコントラストはわずかに増加しSNRは増加した.SE法と比較し,コントラストは高く,SNRはほぼ同等であった.soft FSE法に関して,TEのコントラスト,SNRはともに低下した.echo factorはコントラスト,SNRともにほぼ一定であった.phase matrixのコントラストはわずかに増加しSNRは低下した.RAPIDのコントラストは1.4で最大となりSNRは低下した.FSE法と比較し,コントラストはTE,phase matrixでやや高く,echo factor,RAPIDで同等,SNRはすべて低くなった.